私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？弐っ！【RKRN】

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そんな久々知兵助を見ている者がいた
久々知兵助が見ている彼女を心の底から好いている【竹谷八左ヱ門】だ

彼も久々知と同様にまた後輩の伊賀崎孫兵が逃したペットである毒蛇のジュンコを探すため

人集めのために既に探し始めている伊賀崎を除いて
生物委員会の他の一年生を引き連れ一年は組を訪れたのだ

竹谷の耳には一年は組から聞こえる彼女の笑い声もしっかり捉えていたため
久々知が何を見ているのか彼は瞬間的にわかった





竹谷に余裕などない
今日一日で好いている女が好いているであろう
その男の存在に心を脅かされていたからだ


それにより、竹谷は一年は組の教室に来るまで握っていた一年い組上ノ島一平の手を無意識下で強めていた
そうすれば「竹谷先輩…？」と上ノ島一平は竹谷の名を呼ぶが竹谷の耳にはその蚊の鳴くような声は届かない

竹谷は後輩の手を引き、久々知の元へ急ぐ
それはきっと焦りからだろう




「よっ兵助！ぼーっと突っ立って！
な〜にやってるんだよ！」






『見るな』





「八左ヱ門！」





『彼女を見るな』





「俺はまた孫兵のペットが逃げ出してさ〜！
それで生物委員会を呼びに来たんだ
お〜い！三治郎！虎若！」




『見るな…見るな！！！！』





「竹谷先輩！それに久々知先輩も…！」
「どうされたんですか〜？」
「また孫兵のジュンコが逃げ出したんだ
手伝ってくれるか？」





『俺が！！！！俺の方が！！！
お前よりも彼女を！！！！！』




「もちろんです！」
「あれ？それなら
久々知先輩はどういった御用件で？」
「俺は火薬委員会で伊助に用があって」





『そうやって彼女の視線を俺から取らないでくれよ
兵助』





「お呼びですか！久々知先輩！」
「うん、ちょっと仕事をお願いしたいんだ
一緒に来てくれるかい？」
「わかりました！」




『頼むから』




「それじゃあ、またね八左ヱ門」
「嗚呼、またな」




『もうこれ以上














俺の心を掻き乱さないでくれ













兵助』

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