私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？参っ！【RKRN】

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「くしゅん」

「どうした兵助？風邪か？」




忍術学園の門に私服姿でAを待っている
久々知兵助が可愛らしいくしゃみをする
それを兵助に誘われて
同行する尾浜勘右衛門が気にかける




「ぅぅ…多分そんなこと無いと思うけど…」



「じゃあ誰かお前の噂でもしてるのかもなぁ〜！」



「えぇ…それはそれで気になるなぁ…」





しかし、この勘右衛門の予想は当たっていた
お分かりの通り四年生の田村によるものだと考えて間違いないのである


もちろんそんなことを
勘右衛門も兵助も知らないため
田村の感情とは真逆に
こちらはのほほんとした雰囲気だ





「お！そう言ってるうちに…！





お〜い！A！」




二人の待ち人であるAの姿が遠目に見え
勘右衛門は手を振って呼びかける
その勘右衛門の行動でAも
二人の存在に気づき、駆け寄る


ようやっと二人の元へとたどり着いた
Aは少し息を切らして肩で息をしている




「お待たせしてごめんなさい…！」



「気にすることないさ！
俺の用事に付き合って貰うわけだし！


それじゃあ行こうか！」


兵助は良い意味でも悪い意味でも
Aの格好について話すことはなく
先を急ぐ
おそらく既に町で買う豆腐のことで頭がいっぱいなのだろう





「いぇ〜い！出発〜！！！！
練り切り〜！！！！！！！！！！」




二人の横を勘右衛門が
子供のようにはしゃいでは先陣を切っていく



「勘右衛門ってば…」

「あはは…」




そんな勘右衛門の姿を見て
兵助もAも少し呆れながら
勘右衛門の後を歩いて追いかける







その後はまず金楽寺の和尚さんの所へと学園長先生からのお手紙を届け
町へと向かい、学園長先生の一番大切な要件であるデート用の菓子を購入することもできた






どれもAにとっては楽しい時間だった
目的に向かう道中の何気ない会話も
学園長先生に渡すものとは別で三人で練り切りを食べた時も






けれど、やはり兵助の口からAが背伸びして
頑張ったその格好について触れられることはなかったのだ

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