虹色の日々 (ページ35)

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緑side

そんなこんなで下校の時間に

今日一日でいろんなことがあったなぁ

あっくんは淳子さんとゆっくり歩いて帰るとのことで
まだ病み上がりの私はお言葉に甘えて迎えに来てもらった

高い車のフカフカのイスにももう慣れ始めた

車の窓から外を眺める

前までの自分では想像もつかなかったような風景が広がっている

ホンマに人生何が起こるか分らんもんだなと悲壮感に浸る

おかんやおとんのことを思い出し少し涙が出た

その涙を運転手さんに見られないようにあくびをして、眠りについた

運転手さんに名前を呼ばれ、意識が浮上する

緑「すみません、ありがとうございました」

運「いえ、いいんですよ。仕事ですから。
　ですが、これからいうことは仕事の範疇を超えるので
　聞きたくなければ聞かなくていいし、聞くとしてもおっちゃんの独り言として聞いてください

　あなたはまだ若くて、これから先に明るい未来が広がっている
　でも、それを手に入れるにはたくさんの苦労を乗り越えていかなければならない
　そんな時に頼りになるのは今あなたの周りにいる人です
　もし、今悩んでいることがあるなら些細なことでも、まずは相談してみなさい
　自分で解決出来ないことも、人に相談すると案外簡単に行くこともあるんですよ」

緑「ずっ、ありがとうございます」

運転手さんの温かい言葉に胸がジーンとなり、こらえていた涙がどんどん溢れてきた

運「きっと、照史さまなら快く聞いてくださりますよ、大切な妹なのですから
　
　では、これくらいにして、おっちゃんの独り言にお付き合いいただきありがとうございました」

緑「こっこちらこそ、ありがとうございました！」

車から降り、去っていく車の後姿を見つめる

あっくんが帰ってきたら、少し話を聞いてもらおうかな

そんな風に思いながら、家の中へ入っていった

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