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押し付けられた唇の心地良さ。


それでも、そこから進むことはない様子で、俺の胸にぎゅうぎゅうと抱きついてきた。あやすように背中を撫でると、くぐもった声が腕の中から聞こえる。






「……明日、早いんだろ」
「うん、」
「ごめん、無理に、来たりして」






ごめん、といつも彼に言わせてしまう俺は恋人失格だ。

俺が会いに行くことだって出来たし、というか無理に来た、と思わせてしまっている時点できっと何もかもが間違っているのだ。








「北山、」
「ん、」
「キスしたい」







ゆっくりと上げられた顔に、先ほどよりも深く口付けると、簡単にその綺麗な二重は濡れた。

名残惜しそうに俺を追うのに、眉を下げて俺の胸を押し返した。





「…やめとこ、俺、1回で収まる気しねえもん」
「良いよ」
「良くねえよ。これ以上迷惑掛けたくない」
「迷惑なんかじゃない。」






この応酬を終わらせる方法は、やっぱりキスしかなくて、また北山を抱き寄せてそして指を絡めれば意図も簡単に体の力は抜けていった。

そして自分の太腿に乗せるように誘導させると、北山はビクっ、と体を浮かせた。






「……っ、当たってる」
「そりゃあね、久しぶりの恋人ですから」
「……お前のスイッチどこで入んのか分かんねえ」






先に仕掛けたのはそっちだろ、と言いたい所だけど、もうそんな事はどうだって良い。

首元に顔を埋めると、北山の家のシャンプーの匂いがして思わず笑みがこぼれてしまう。







「シャワー浴びてきたんだ」
「ここ来るまで時間あっただけ」
「ふうん」
「……ああもうウザい!藤ヶ谷ウザい!」
「ふは、何それ、可愛いね」







きゃんきゃん吠えながらも、ほらベット行くぞ、だなんて男らしい発言にはーい、と返事をした。







____







すやー、とそんな効果音が綺麗に浮かんでくるような寝顔に思わず吹き出してしまうが、快眠している所を揺すって起こす。






「ん、わ……?あ、ふ、じがや……?」
「おはよ、俺もう行くね、」








柔らかい前髪を撫でると、夢と現実の狭間から何とも取れない言葉を何か発している。軽くおでこにキスをして立ち上がろうとすると、袖を引っ張られた。







「行ってらっしゃい」








溶けそうな笑顔を向けられ、昨日何故あんなに家を出ていくときに起こせと言われたのか合点がいった。








「行ってきます」







おやすみ、と付け加えると、満足そうにまた夢の世界へ沈んでいった。

飲み下して、金髪→←・



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(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございます!高嶺の花シリーズ、書き始めた当初は短編で終わる予定だったんですがそう言って頂けて嬉しいです(*^^*) 誕生日の後日談は下書きに眠っているのでもうすこし書き加えたら出しますね〜! (2019年9月26日 12時) (レス) id: cc0d16b1ad (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ふじみつさん» コメントありがとうございます!お返事すっかり遅くなってすみません。゚(゚^ω^゚)゚。!魔法使いさんシリーズに探偵シリーズに…この前更新したのはいつだっけ…という作品ばかりでお待たせしてすみません!いつか書きます!笑き (2019年9月26日 12時) (レス) id: cc0d16b1ad (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - こんにちは、魚さんの作品いつも更新楽しみにしてます!個人的に高嶺の花シリーズがとても好きで、なん度も読み返してます。北山くんの誕生日の件の続きがとても気になります、、、ぜひ見たいです^ ^ (2019年9月26日 10時) (レス) id: 1e2dbff765 (このIDを非表示/違反報告)
ふじみつ(プロフ) - こんにちは。みっくんのお誕生日になんて素敵な物語!ありがとうございます。私「春」がとても好きで、教師さんも、バーテンさんも、探偵さん、魔法使いも〜〜!完結したばかりですが、色々続き待っていても良いですか? (2019年9月19日 11時) (レス) id: a043f1bcd7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ぴこさん» コメントありがとうございます!わー!先生パロのお話も読んで頂けたとは…( ;∀;)!嬉しいです、あの2人のお話もまた書きたいなと思っていたのでやる気が出てきました笑 リアルな2人の関係性はこんな感じかな、と思い甘めな設定で書かせて頂きました(*^^*) (2019年9月18日 12時) (レス) id: cc0d16b1ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年7月19日 2時

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