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身の上話……? ページ25

「ん〜何について話そうかしら?あ、そういえば流真はこことは違う世界から来たのよね?」

 荷物を詰めている僕を後目にルナさんは我が物顔で(元々借りているだけだが)僕のベッドに腰掛け、小さい子供がやるように脚をプラプラとさせながら聞いてきた。

「はい。」
「まだ流真のいた世界のこと何も聞いてなかったわよね?だから貴方のいた世界のことをまずは聞かせて頂戴!」
「分かりました。」

 この話題なら僕でもたくさん話せそうだ。正直何も思いついて無かったからすごく助かる。

「そうですね……まず、僕のいた世界では魔法が存在しませんでした。その代わりなのかは分かりませんが科学というものが発達していました。僕もしっかりと学んだわけでは無いのでイメージを簡単に説明します。生活用魔道具と同じようなことを魔力とは違う動力源を使って動かしたり病気の大元や怪我を魔法、ポーションに頼らず治療したりする技術という感じです。」
「魔力に頼らず……そんな技術があるのね。その技術に関しては今すぐ広めれるものに心当たりはあるの?」
「え?ちょっと待って下さい。」
「分かった。」

 魔力を使わない技術、という所に興味を持ったらしいルナさんはたかが高校生に聞かれても困る質問を飛ばしてきた。ここで間違ったことを言うのはマズいとなんとなく思った僕は荷物を詰める手を止めて少し考えてから話し始める。

「えっと、先程も言いましたけどちゃんと勉強したわけじゃないので詳しいことは言えません。ですが科学の根幹にあるのはこの世のありとあらゆる現象や物理法則を解明しようという探究心です。例えばなぜ火は燃えるのか、とかですね。」
「へえ〜それについては答えが出てるの?」
「僕が覚えてる範囲で教えますね。まず、火は空気のないところで燃えると思いますか?」
「そう質問するってことは燃えないのね?」
「まぁ、そうですね。つまり火が燃えるには空気が必要、ではなぜ空気が必要なのか?それは空気中に火が燃えるのに必要な何かしらが含まれているからではないか?と僕の世界の昔の学者は考えました。そして様々な研究の末に空気中には様々な気体が含まれていて、その内の酸素と名付けられた気体があると燃えることが分かったそうです。」
「なるほどね。空気には様々な気体が含まれている、ね。そんなこと考えたことも無かったわ。」

 僕の話を聞いているルナさんは顎に手を当てて何かしら考え込み始めてしまった。

魔王様に説明→←次の来客は……



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作者名:めがねとかがみ | 作成日時:2020年9月15日 23時

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