10-�� 会いたい ページ2
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11月
ギリギリまで悩みまくったDance Dance Dance も無事にリリースされ、紅白歌合戦も内定し順風満帆に見える生活
来年はまた年明けすぐにアルバムがリリースされてツアーが開幕、更にHiGH & LOWのライブも夏に開幕することが決まっていて、打ち合わせやらリハやらで忙しくなる。
樹くんとキスして別れてから、彼とは連絡も取れない。
怖くて。
拒否したのに自分からまた連絡なんて出来るわけ無い。
なのに心の片隅では、彼からの連絡をまっている。
どうしようもないこと
ため息をついてから、瞳を閉じた。
リハ中のスタジオはざわめきに包まれていて、シューズの擦れる音がして、わたしは鏡伝いに床に座り込んだ。かたい、床
「Aどした？やろうよ〜」「Aの考えた振りめっちゃ好きなんだけど」「センスあるよな〜」「天才天才」センスとか、わかんないし
樹くんと一緒にいた時間の流れはゆったりとしていて、この場所に戻ってきた途端にその流れは忙しなくなる。
何かに常に追われていて、
窮屈で、
焦りがある。
「次の新曲もAが振り作ってよ！」「いいねそれ」「めっちゃかっこいいダンストラックだったし」「最後ユニゾンダンスしたらかっこいいでしょ」「今度の打ち合わせで言ってみよーよ」全然いいんだけど、別に、でもさ
「…A、」
「……やめたい」
希がわたしの名前を呼んで、思わずそっと呟いた言葉はすぐ横にいた晴美さんにも聞こえていたのだと思う。
「…え？」
「…やめたい…」
「Aまって、言っちゃだめ」
晴美さんがその大きな目を更に見開いて、わたしを見てる。
だからもう一度、呟いた。
そしたら希が慌ててわたしの手を掴んで
立ち上がらせた。
「…なんで？」
「なんでって…そんなこと簡単に言っちゃ、」
「簡単じゃない」
胸が押さえ込まれたように重くなった。
口からは冷え切った言葉が、
瞳から涙が溢れる。
「もう疲れたよ」
「A」
「頑張るって何？才能って何？」
「ちょっと、出よ？ね…？」
希が強く引っ張っても、足は動かなかった。口から、本音がこぼれていく。
「…自由になりたいよ…」
分かってる、自分で選んだ道
“『無理してない？』”
今まで無理しても頑張ってきたのは、ファンのため
“『泣いていいんだよ』”
なのに、なのに本当は今すぐ、彼に会いたい
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蘭の花(プロフ) - ちょこちっぷさん» 嬉しいお言葉…ありがとうございます。私にとっても大事なこの作品が何か響いていたら幸いです(^^) (2020年3月25日 0時) (
レス) id: 517b3b5b29 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこちっぷ(プロフ) - 久々に占ツク開いて初めに読んだ作品がこれでよかったです。占ツクで沢山の作品を読んできて、泣いたのはこれが初めてです。この作品を読めて幸せです。 (2020年3月23日 0時) (レス) id: cf6328cb96 (このIDを非表示/違反報告)
Knnnnn(プロフ) - ガッツリ書いても全然大丈夫です！読みたいです！ (2019年11月3日 13時) (レス) id: 8d750d6dbf (このIDを非表示/違反報告)
cocona(プロフ) - 全然大丈夫です！！読みたいです！！！ (2019年11月3日 4時) (レス) id: 6508ac86aa (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - 書いて大丈夫です！！逆に書いて欲しいです！！ (2019年11月3日 1時) (レス) id: c8d254b03b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭の花
| 作成日時：2019年9月27日 19時
