コアラのマーチくん

涙 ページ23

樹「あ、イルカショー見れるっぽいすよ」

芽依「おー！」


そう言って見たイルカショー。


樹「芽依先輩」

芽依「ん？」

樹「、、なんで、泣いてるんすか。」


言われて気づいた。

自分が泣いてることに。

コアラのマーチくんの細くて、長い指に涙を拭ってもらった。

その指から優しさが伝わった。

更に、涙が出てきそう、


樹「、、先輩。行きましょ」

手を引っ張られて、人がいないクラゲのコーナーに来た。

樹「、、なんで泣いたかはわかんないんすけど、泣きたいなら泣いていいですよ。」

そう言って、帽子を取られて、コアラのマーチくんの胸の中で泣いた。

その間、ずっと樹くんは背中をさすって優しく抱きしめてくれた。


芽依「、、、ありがとう、」

樹「、、、どこ行く？」

芽依「もう、５時か、」

樹「送って行きますよ」

芽依「、、、帰りたくない。」

樹「、、でも、今日また俺の家に泊まったら、心配されますよ笑」

芽依「それもそっか笑」

樹「辛くなったらいつでも言ってください。」

芽依「ありがとう」

樹「あ、LINE教えてください。」

芽依「あ、うん。」

樹「いつでも呼んでくださいね。飛んで行くんで」

芽依「ありがとう笑」


そう言って、また手をつないで、私の家まで送ってくれた。

樹「それじゃ。」

芽依「うん。今日はありがと。」

樹「じゃ、また学校で。」

芽依「うん。」

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