エンカウント

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「そうだよ

大体ここまで色々してんのによく気付かないよね」



腰にまわされたうみくんの腕はとっくに緩くなってるのに離れられない


きっと今の私の顔は見ていられないくらい赤くなってると思うから



「…ネタバラシなら早めにお願い、します」


「マジで言ってんの？」


「だってそんな素振り一度も」


「は、好きじゃなきゃ毎晩電話なんてしないでしょ

それに2人で会おうなんて言わないし、家にもあげない」



ここまで鈍いとは思わなかった、と呆れた様に笑ううみくん









まだ現実味が無くてボーッとしていれば
思いっきり頰を抓られた



「痛っ！容赦なさ過ぎじゃない？」


「信じてなさそうだったから、つい」


「そんな、急に信じられないもん」


「あー分かった分かった、信じてくれるまで好きって言い続けてあげる

Aちゃん好きだよ、好き」



なにを言い出したかと思ったら
抱きしめ直して何度も耳元で好きだと連呼する


擽ったいし、こういうのは慣れてないからやめてほしい



「っ、信じるから勘弁して」


「俺もそろそろヤバいから助かる」


「なにやばいって」


「純粋なAちゃんにはまだ早いよ」



そう言って、パッと離された身体がやけにあつかった

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