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ドンヒョクくんは顔は外に向けたままちらっと私を見る。
『あ、えっと…隠してたとかじゃなくて…その…』
「わ、ごめん違う。別に怒ってるとかじゃなくて」
突然でうまく答えられないでいると慌ててドンヒョクくんがフォローする。
「俺、見ちゃったんだよね。あいつと飯食ってるときに」
大学の帰りに二人でご飯食べてた時、テーブルに置かれたジェノくんのスマホに届いたカトク。
内容は見えてないけど私のアイコンだってすぐ気づいたって。
「ジェノのことだから俺には内緒とか言ったんだろうけど」
『ん…ロンジュンくんにも言ってなかったみたいで。隠してるみたいにしてごめん…』
「ううん。知ってるのに黙ってるのもなって思ってさ。
そんなにAちゃんが困った顔すると思わなくてごめん」
でも言えてすっきりした！って笑うドンヒョクくんに少しほっとした。
「ジェノ…俺らはともかくあんまり他人に興味しめさないんだ」
それはロンジュンくんも前に言ってた。
そうだ、だからあの時隣にいた女の人にあんなにやさしい顔してたのが少しだけショックだったんだ。
「なのにAちゃんのカトク見てジェノ嬉しそうだったの。だから秘密にされてたことより、
あいつが誰かに興味しめしてるのがびっくりしてそれからなんか嬉しくなっちゃって」
『別に…私じゃなくてもそういう人いるかもじゃない？』
「でもそんな姿みたことないから俺はびっくりしたんだよ？」
あの女の人のことはドンヒョクくんも知らないんだろうか。
またなんだかモヤモヤしてきてしまった。
考えてるうちにゴンドラがいつの間にか下についてドンヒョクくんはまた私の手を引いて降りた。
「俺、Aちゃんとジェノだったら応援しちゃうけどな」
閉園のメロディが流れる中、そんなことを急に言い出した。
「俺だってAちゃん大好きだけどさ。憧れのおねえさんっていうかそういうんだし」
『え。いやいや、急に何言ってんのよ』
「そうやって笑ってるけど…目、泳いじゃってるよん。ジェノの名前出すと」
その指摘に驚きすぎて、目を見開いてドンヒョクくんを見ると、
かわいい〜ってほっぺたつんつんされた。
ヨンホに見抜かれてたのはともかく、ドンヒョクくんにまでとは。
私そんなにわかりやすいタイプだったかな。
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作者名：chato | 作成日時：2022年4月12日 23時
