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「いや、何でもない」
「…?」
「…………」
「祐基くん、どうしたの?」
「──Aちゃん、海って今日まだ仕事してるか、分かる?」
「え、今日?今日は確か…取引先との打ち合わせの日だったから、私が帰る時にはまだ会議室にいたよ」
「そっか、分かったありがとう」
そう言った祐基くんは、家とは反対の方向へ走り出した。
「え、祐基くん!?」
「ごめん、Aちゃん!俺ちょっと用事思い出したから駅戻る!気を付けて帰ってね!」
「え!?う、うん!分かった!」
そう言って駅の方へ向かう祐基くん。
「気を付けて帰ってね」と言われたが、もう私のアパートはすぐ目の前だったから、その心配はいらなかった。
それに気付かないくらい焦ってたのかな。
凄く急いでたし、人との約束なんだとしたら、ちゃんと間に合うといいけど…
そんな事を考えていた私は、何故か走り去る祐基くんの後ろ姿から目が離せなくて、結局見えなくなるまで見つめていた。
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京(プロフ) - みさん» コメントありがとうございます。たくさんの嬉しいお言葉恐縮です...!完結まで見届けて頂きまして本当にありがとうございました!番外編の方もよろしくお願い致します。 (2019年2月25日 10時) (レス) id: 4f5277fea8 (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - はじめまして、ほぼ毎日ドキドキしながら更新を待ってました!完結お疲れ様でした。ラストに近づくにつれて涙止まらなかったです…。完結してしまって寂しいですが、番外編も書かれるとのことで最後まで楽しみにしています! (2019年2月25日 0時) (レス) id: 47a502277b (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - まのさん» まのさん、コメントありがとうございます。拙い文章ですが、これからも読んで頂けると嬉しいです! (2018年10月17日 22時) (レス) id: 4f5277fea8 (このIDを非表示/違反報告)
まの(プロフ) - だいすきです…すごく大好きです…!更新楽しみにしています……! (2018年10月17日 20時) (レス) id: 884b859a47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:京 | 作成日時:2018年9月18日 1時