どたばた生徒会,さーど！【stpr】

凜の過去 ページ43

凜side



私は捨て子だったらしい。



2歳の頃、さとみに拾われた。



さとみは、自分の親を説得させて
私を家族にしてくれた。



昔のことだから、あんまり覚えてないけど。



さとみはいつも、自分より私を優先してくれて



こんなに幸せでいいのかなって思っちゃうんだ




けど、さとみは言ってくれた



さ)お前は俺の妹なんだから、いつでも頼れよ！



その言葉が、どれだけ嬉しかっただろう？




私は、さとみが配信者なことに気づいてた



部屋隣だったから、音とか聞こえるし



そして、『すとぷり』に入ったことも



私はすぐに気づいた。




命の恩人のさとみを応援したくて



最初はリスナーとしての気持ちだと思ってた



でも、3年前…？さとみが高校生になるとき
家を出ていった



いなくなってから気づいたんだ



これはリスナーとしてなんかじゃない



家族としてでもない



紛れもない、『恋』だった



初めっから叶うことのなんてない恋



諦める気でいたんだ



傍にいれば諦められると思ったから
私は女子校からここに転入してきたのに




雨宮さんに嫉妬した



莉犬くんと仲良いなら、すとぷりとも仲良いはず



嫌な考えが的中した



私の方がずっとずっと隣にいたのに



私の方が好きなのに



どうしてさとみは振り向いてくれないの…



くやしい



ずるい




その感情が私を変えさせてしまった




ごめんなさいで済まないってわかってるけど





全部、さとみのせいなんだ





欲張りでごめんなさい





ただ、1度抱きしめて欲しかった




『好きだよ』って言って欲しかった




でももういいの




さとみがお兄ちゃんで、よかった




凜)…行って




お兄ちゃんの幸せを願うよ。

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