ゝ ページ13
「
「ワハハ。いいぞもっと言ってやれ獪岳」
「ボケてんのかクソジジイァ!!」
「ねえ待って、待ってよ本当」
「だぁらっしゃいケツの青いクソガキが!!」
「そら気張れ我妻、獪岳は速……」
「何度言ってもお前が理解せんのじゃろがい!!」
「二人とも、二人とも!!落ち着いて!お茶でも飲、ァ゜!!」
「っと、刀を取られたな。ハッハッハ」
口角泡を飛ばす師匠と兄弟子。悪夢である。最近こんなんばっかだなァ!!と暴れたくなりながら、善逸は現在進行系で暴れようとする獪岳の腰に抱きついてギャンギャン泣きながら抑えるのに必死だった。
その前でAは胡座をかいて、膝を叩いて笑っている。
発端は数刻前に遡る。
獪岳を継子にするにあたり、Aは件の『雷一門・壱ノ型問題』と衝突事故を起こした。
ナイーブかつセンシティブなところである。が、Aは人の心が分からない。右脇に獪岳、左脇に宇髄邸にて柱稽古に勤しんでいた善逸を拉致し抱え、「家族会義の時間だ!オラァ!」とばかりに桑島家の扉を蹴破って参上仕ったのである。
獪岳と善逸は移動の速さで目を回していて、止める元気がなかった。
突然の訪問者に呆然とする桑島を前に、Aは
「弟子に愛を叫べ!!!!」
小石が浮くくらいデカイ声で怒鳴った。
ただの老人なら心臓発作で死ぬ勢いである。
「手がかからないからってなぁ、放っといたら育つモンも育たんぞジジイ!放っといて育つのはカイワレ大根くらいだ。そして残念ながら人間の自己肯定感はカイワレ大根ではないんだ。すまない挨拶が遅れた。お邪魔します」
ペコッとお辞儀をして、ペペイッと二人を桑島に投げる。そうして勝手知ったるとばかりに座り込む。
怪奇!我が道爆走女!
桑島は状況把握に随分かかった。が、理解してしまえば早い。心を砕いて大切に育ててきた愛弟子とのことに、外野が突っ込んできて罵られるのである。黙ってはいられない。
始まったAと桑島の口合戦。
何がすごいってこの老人、カチキレたA相手に一歩も引かなかった。
「オウ獪岳お前も言ってやれ」
「あ、はい。え?」
「なんじゃ言いたいことがあるのか!?」
「ゑ?」
猛スピードのパスなので、つい受け取ってしまった。
桑島に噛みつかれて最初こそ戸惑うばかりだった獪岳も次第にストレスが口をつき、ヒートアップし、対善逸の凶暴さが前に出て……
このような状況に陥ってしまっていた。
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海神 瑠花(プロフ) - 再会ですか!?わーー!!このシリーズすっっごく好きで更新あったりしないかな〜って常々楽しみにしていたので嬉しいです!ありがとうございます楽しみにしてますね!! (6月27日 7時) (レス) id: 047a8ff329 (このIDを非表示/違反報告)
アホ毛50%(プロフ) - ノルンさん» 再開していきます…!応援ありがとうございます♡ (6月21日 22時) (レス) id: d38558f5f7 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 更新されとる!!!!!!!ありがとうございます!!! (6月21日 7時) (レス) @page7 id: 01548bf821 (このIDを非表示/違反報告)
shashakidayo(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて何度も読み返してます!更新の予定はありますか?! (2021年1月3日 1時) (レス) id: 2928414592 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - スピード、センス、ギャグ、ノリ、何をとっても最高に面白かったです!!続きも楽しみにしてます!!! (2020年7月6日 17時) (レス) id: 6412d0e74c (このIDを非表示/違反報告)
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