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もう零さないから ページ24
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｢後ちょっと……！｣
『緊張するね』
私はオレンジ色と水色に光るペンライトを握りながら隣に座る友人にそう話しかける。
｢Knightsのライブ当たってよかった……！｣
『だね！』
そんな会話をしていると照明が消え曲のイントロが流れる。それは私が池にいたとき、何度も聴いたものだった。
そして、愛おしくてたまらない彼の声が会場に響いた。
私はそちらに視線を向けると彼がマイクを持って楽しそうに歌う姿。そんな姿に私は胸を焦がしながら彼を見つめていると
カチリと目が合う。
私は時間が止まったかのような感覚をおぼえるも、目の前で泣きそうな顔をする彼に
『大好き！』
ずっと言えなかった言葉を叫んだのだった。
fin.
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作者名：ぽぽ | 作成日時：2021年1月30日 12時
