姉と比べないで｡【文スト】【ヒロアカ】 (ページ10)

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Episode,seven ページ10

「お父様！！！何てこと云うのですか！A・・・！」

「百、本当の事だろう？仕方ないんだ。」

本当の事って・・・。

百は俯く。
でも、そんなことより、Aの事が気になった。
大丈夫だろうか、自分もAの処に行ったほうがいいのか・・・。

心配になってきた。今頃、泣いているのではないだろうか。

そう思い、Aの部屋へ急ぐ。

此処を右に曲がって、そこから、ずっと真っ直ぐ・・・！！

心の中で、呪文のように唱え続ける。

やっとの思いでAの部屋の前に着く。

百は、肩から息をする。

「(やっと、やっと着きましたわ・・・！)」

百の手が、ドアノブに伸びかけていたとき。

「ぐす・・・。うぅ・・・。ふえぇ。」

Aの泣き声が聞こえてきた。

百は、”やっぱりか。”と思いながら、扉を静かに開ける。

部屋の中に居たAは、部屋の中で、電子機器で、動画を見ていた。
その動画は、どれもヒーローが沢山の人を救っている動画だった。
オールマイト、エンデヴァー、ベストジーニスト、プッシーキャッツだった。

Aは、百に気付いたのか、椅子から立ち上がって、姉のほうを向く。
Aの眼は、赤く腫れていた。

「お、お姉ちゃん・・・。私、何処が駄目なのかな。何で、お父さんや、お母さんや、お姉ちゃんみたいな、カッコよくて、便利な個性がないんだろう。何で私は、皆みたいな個性が無いの・・・？カッコイイヒーローになれないの・・・？」

「A・・・。」

そこまで思っていたのか・・・。百は、Aの気持ちを考えていなかった。

最愛の妹は、此処まで考えていたのに、私は、何をしていましたの・・・！！

百は、心の中で後悔していた＿＿＿