笑わない女に恋をした《青》 (ページ7)

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『なんで私があんたのために笑わないといけないの？』

翔「それは…」

『それは…？』

翔「ん～、ヒミツってことで」

『は！？納得いかない。意味がわからない』

翔「…わかった！じゃあ着いてきて」

そしてそのまま連れてこられたのは…

『え、ここ……』

連れてこられたのは、私が放課後毎日通っている土手。

私の姿を見つけると、

いつも通り尻尾を振ってくる子犬ちゃん。

ここ2日、彼につき合わされていて来れていなかった。

餌も持って来れてなかったし…

お腹は空いてないかな？大丈夫かな？

そう思いながらエサを入れていたお皿を見ると、

『…あれ？エサ入ってる…』

翔「それ、俺があげた」

『え、ありがとう。私以外にもこの子見つけてくれてる人いたんだ』

こればかりは少し彼に感謝した。

翔「……なんでさ、笑わないの？」

『笑いたいと思わないから』

翔「ふはっ、なんだその理由(笑)」

『…色々あるの、もうこれ以上言っても無駄。いくら笑えって言われても笑わないし、学校来ないならそれでいいから』

人の気も知らないで……

無性に腹が立って

早口で言いたいことを言ってその場を後にした。

翔「……」

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