今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:22,008 hit
小｜中｜大
ten ページ10
彼は思ったことをただ言っただけなんだと思う。
他人を見てこなかった私は自分から初めて歩み寄ってみて、自分の世界は間違いだったと知った。
『ねえ名前』
「あ？」
『教えてよ』
「…爆豪、勝己」
『そか、勝己か』
「気安く名前で呼んでんじゃねーよ」
『私、A』
「…聞いてねぇ」
『勝己、ありがと』
何となく、嬉しくなってそう言った。
「…気が済んだんならはよ帰れや、俺ももう帰る」
『うん、そうね』
じゃあまた会えたら、と言い残して彼に背を向けた。
十数年の悩みは、たった十数分の会話で軽くなった。
この時から自分の汚さを気にしなくなった私が路地裏に行く理由は無くなった。
だけど彼にまた会いたい気持ちが出て、変わらず路地裏に通っていた。
だけど彼が現れることは一度も無かった。
彼のことは名前しか知らない。
『どうすれば会えるんだろうか』
路地裏で一人呟く声が響いたが、それを返す人は居ない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 92人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
パラ(プロフ) - この小説すごく大好きです！この先どうなるのか、とても気になります！更新頑張ってください。 (2017年12月8日 7時) (
レス) id: f36bf98a59 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おもち | 作成日時：2017年8月15日 14時
