ももいろうさぎ【レイン・エイムズ】 ページ23
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先日、マッシュやフィンらの5人が揃って休みやがった。
今は復帰してはいるものの、全員が特定のものに異様に怯えていた。
これを問題視したジジイが俺に原因を突き止めるように言い渡し、俺は奴らと共通で仲がいいククリに話を聞きに行くことにした。
レイン「というわけだ。何か知っているか。」
「だから知りませんって…。」
先程から何度もこいつに問うているが、呆れ顔で知らないの一点張りだった。
なら手がかりが何も無い。
どうするかと悩んでいると、ククリが思い出したように「そういえば…」と言った。
レイン「なんだ。」
「いや、この前私が部屋で歌ってた時、あの5人が聞いてたみたいなんですよ。その後に私の部屋の前で倒れてたし、もしかしてそれが原因??え、そんな音痴なの私!?!?」
レイン「歌だと…?どんな歌だ。」
「私がいた世界の歌です。あ、レイン先輩も聞いてみます?同じのじゃなくてもいいですよね?」
俺の返答を聞きもせず、ククリは杖を取り出して準備を始めた。
まあ、これも手がかりになるかもしれないからな…。
聞いてやるか。
ククリの部屋の椅子に座ると、ククリは魔法で桃色の不気味なうさぎを出した。
レイン「……可愛くねえ。」
「あはは。そういえば、ここには着ぐるみもないですもんねえ。魔法で動かせちゃうし。」
レイン「こういうのがお前の世界にあるのか?」
「そーですよ。んじゃ歌いますね。」
そう言ってあいつが杖を振ると、軽快な音楽が流れ出した。
悪くはないが、このうさぎの不気味さが相まって音楽も怖く聞こえる。
ククリはうさぎの後ろに隠れて歌い始めた。
「ボクはうさぎ♪ももいろうさぎ♪この遊園地の♪人気者さ♪」
まぁ、悪くねえ歌声だ。
倒れるほどの歌と聞いていたから覚悟していたが、どこに倒れる要素があるのかわからねえな。
「迷子をさがす♪放送のこえ♪みんなママから♪離れないでね♪」
そこまで歌った時うさぎが緑色に変わり、音楽も歌声も変わった。
うさぎの手には変色していてわかりづらいが、血液のようなものが着いている。
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その辺のほこり - めっっっっちゃおもしろいです!頑張ってください! (6月19日 18時) (レス) id: c5c2ae978f (このIDを非表示/違反報告)
匿名のめがね - リクエストです。アメリカ民謡研究会の「貴方だけが、幸せでありますように。」をお願いします! (3月17日 16時) (レス) id: 21af1d932a (このIDを非表示/違反報告)
pete - 自分はまだ恋愛とかしたことありませんが、自分の性をXジェンダー(特にセクシュアル・フルイディティ)と自認しています。いつか誰かに恋をしたとき、それが理由で妨げられるのは本当につらいと思いました。好きな人を好きになれる世界になってほしいです。 (2月22日 13時) (レス) @page13 id: d606c89742 (このIDを非表示/違反報告)
monaca7(プロフ) - お疲れ様です!私もその気持はわかります…。辛いことは塞ぎ込まずに誰かに相談してみてください!お大事にしてください!この話は私はめっちゃ好きです! (2月16日 11時) (レス) @page25 id: 3093adb82a (このIDを非表示/違反報告)
黒犬又と五月雨(プロフ) - 自分浮くかもですが……めっっっちゃ素敵でした!狂気をひたひたと感じさせてくれるような文章の書き方でこちらも飲み込まれて……!!メッッチャ好きです!!分かったような態度をとるなと思うかもですが、辛いですよね…無理せずを第1に頑張ってください…!!大好きです! (2月13日 15時) (レス) id: 88547919b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:七瀬 | 作成日時:2024年3月26日 23時