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すみません非公開になってました
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「殺せ…………………そして………”仲間にしろ”」
暗闇に蝕まれ、自分が存在しているかも分からなくなってくるような黒い紙に更に墨汁を零したような空間。
この世のものだとはとても思えない。きっと初見でもそう思うはずだが、それもあながち間違いではない、そんな場所。
そこで、無数の霊が罪人のように鎖に繋がれ身動きが取れないようになっていた。
ブツブツと言いながら爪を噛んで俯いている姿から精神に異常をきたしているのは誰が見ても明らか。
そして、鎖の先に繋がっている物は様々だ。薄い紙が繋がっている者もいれば、家畜を閉じ込めておくような納屋が繋がっている者もいる。
十人十色という言葉が似合う、妖霊達の共通点と言えば全員が全員、髪が伸びきって頬は汚れきり顔色は悪く、ところどころ破けた服を着ていること位だろうか。
__ただ一人、”彼”を除いて。
白いワイシャツの上に緑のフード付きパーカー、灰色のスラックスに汚れていない革靴、血色の良い頬にサラサラの髪の毛。燃えるような赤目。
「……分かったよ、
場にそぐわない笑顔で、ボロボロのリーダー格の男と思わしき骨格_そこでしか判断が出来ない_に嗤った。
「……しぬ」
Aが帰社したのは夜中の11時。
肩から出る血がなかなか止まらなくて貧血になりながらフラフラと探偵社のドアを開けた。
正直なところ、そのまま家に帰りたかったが、社員用ロッカーに家の鍵を入れっぱなしな事に気付いてしまった。
過去の自分を呪いながら普段乗らない時間帯の電車に乗ったのだが、Aを避けるように空間が空くので椅子に座れて良かった。
血なまぐさい警備服を脱ぎ捨てビニール袋に入れ、警備帽も入れた。三重に袋で閉じて匂いを密封した。
肩はヒリヒリと痛み、まだ痛みが鮮明に感じられる。銃弾の音なんて、暫く聞きたくなかった。
そしてふと、肩について固まった血を見て中原中也に殺意が湧いた。
避けもせずに突っ立っている望月にも発狂しそうなほどムカついていたが、肩を打たれてその上ガラスに突っ込まなければいけなくなった原因の方が腹が立つ。
Aがポートマフィアに目をつけられるこたをしたかと聞かれたら正直ノーと分母分の分母の数答えるだろう。
「(私なんかしたのか?それとも武装探偵社員だから?……ん?森さんの命?どういうことだ?)」
中原中也がふと言った言葉を脳内でリピートする。
完結に、近付く。
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綾部伊沙(プロフ) - 鯖印の鯖味噌味の鯖さん» 鯖!? 超絶久し振りだな 見てくれてたんですね! ありがとうございます!今から作りま〜す (4月27日 19時) (レス) id: b1825981c0 (このIDを非表示/違反報告)
綾部伊沙(プロフ) - 灯花さん» コメントありがとうございます! 続いてしまいましたね汗 もう少しお付き合い頂ければ幸いです。 今から続続編作りますね〜 コウカイデキルカハベツダガ (4月27日 19時) (レス) id: b1825981c0 (このIDを非表示/違反報告)
鯖印の鯖味噌味の鯖(プロフ) - わーいうれぴ🫶続続編頑張れ! (4月26日 21時) (レス) @page50 id: 18bb949ae1 (このIDを非表示/違反報告)
灯花(プロフ) - 続続編がんばれ!楽しみにまってます! (2023年4月26日 14時) (レス) @page50 id: 118fbd2628 (このIDを非表示/違反報告)
綾部伊沙(プロフ) - 雪見さん» !!?!?? ありがとうございまずッッッッ 今日普通に塾だったしケーキ食べてないわで一寸寂しかったんですよ泣 あぁぁぁ嬉しいです!!覚えていて下さってありがとうございます! めっちゃやる気出ました更新頑張ります!! (2023年4月22日 22時) (レス) id: b1825981c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綾部伊沙 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/e8e9c819a37/
作成日時:2023年3月2日 18時