11話 ページ12
「俺は仕事に行ってくる。誰か来ても絶対に出るなよ」
「分かりました!」
初めてのお留守番だ。何もしなくていいって言われたけど、なんとか食器ぐらいは洗えるようになった。ニーt…から始まるものになってしまう所だった。
アバッキオさんが靴を履く後ろ姿を眺めながら考えた。
”あの言葉”言っていいのかな…?ちょっとした私の夢。迷惑じゃない、よね…。
「いっ、行ってらっしゃい!」
玄関までアバッキオさんを見送って頑張って言ってみた。アバッキオさんは驚いた顔をしてふっと笑った。
「行ってくる」
そう言うとアバッキオさんはお仕事に行ってしまった。相変わずの私の心のダメージに私自身は今日も驚いていた。
*
「ふー、できた」
洗い物が終わって食器を綺麗に拭いて、それから何もすることがなくダラダラと過ごす今日この頃。
「そんなに暇なら探検でも行けばいいじゃない」
レイがいつの間にか私の隣に座り、面倒くさそうに言った。
「勝手に出てっちゃダメでしょ」
「世の中バレなきゃいいのよ」
なんとも悪い考えを私に言ってからふよふよと周りを漂い始めた。
「ねぇー外に行こ、もう充分待ったでしょ!」
「2、3時間しか経ってないけど…」
「うるさいわねぇ!このインドアの陰キャネガティブ!!」
「それただの悪口!」
「+泣き虫!」
「ちょっと傷ついてるんだよ!自覚してるよそんなこと!」
途中で喧嘩になり、数分は続けていたけど挑発してきた張本人がすいーっと壁をすり抜けて行った。幽霊ずるい!
もういいよ!アバッキオさんに貸してもらった本読むから!
「仲直リ…」
「……今貴方とは絶好中。あの時はアバッキオさんの手を握って恥ずかしくて使っちゃっただけだから」
入れ替わるようにでてきたスタンド【イージス】に私は冷たく言い放った。
「あの時アバッキオさんが助けてくれなかったら私は死んでた…。逃げようって言ってくれたのにそれっきり…、私に死んで欲しかったの?」
「違ウヨ…。射程ガ短クテ移動ガアンマリ出来ナクテ物ヲ動カスグライシカ出来ナカッタ…」
「回復してくれてもよかったのに」
「アノ時ハ君ニ生キル意思ガナカッタ」
「生きる、意思……」
確かにあの時は死んでもいいって思ってた。スタンドはその人の気持ちに左右されるのか。
「じゃあ私が悪いね。ごめん。
次はもう、死のうとか思わないからこれからも私を守ってね」
「喜ンデ」
54人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マリイ - アバッキオ好き過ぎる (2019年5月7日 17時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - フラジールさん» 返信遅れてすみません!私もアバッキオが大好きです!更新頑張ります!! (2019年3月7日 19時) (レス) id: ac6852a1fa (このIDを非表示/違反報告)
フラジール - 僕はアバッキオが大好きです!!!だからこれからも便新頑張ってください!!! (2018年12月29日 16時) (レス) id: 2dbf63808e (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 絶狼(ゼロ)さん» コメントありがとうございます!話は結構悩んでいるので嬉しいです!全体的に1話ズレていました!貴方様のコメントのおかげです、ありがとうございます!!のびのびですが更新頑張ります! (2018年12月22日 8時) (レス) id: ac6852a1fa (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - もみじ丸さん» コメントありがとうございます!返信が遅れ、申し訳ありません…。発送が素晴らしいなんて…そんなそんな!更新頑張ります! (2018年12月22日 8時) (レス) id: ac6852a1fa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆき | 作成日時:2018年11月12日 0時