65話 ページ17
ホームルームの終わりを告げる予鈴が鳴った途端、私はクラスの女子から囲まれてしまった
「宮内さんの顔初めて見た!めっちゃ可愛い」
「今日さとみくんと朝一緒に教室来てたよね?
やっぱり付き合ってるんだ〜!」
「結構お似合いかも〜」
お似合い…
意外と大勢の女子が私とさとみくんのことをお似合いといってくれている
そんな状況に私の心は喜びで波打っていた
『っ…』
みんなに認めて貰えた喜びと安堵で思わず視界な揺らぐ
「わっ宮内さん泣いちゃった?!
どうしよう、うちら泣かせちゃった?」
「宮内さん…大丈夫?」
『ごっごめん…つい嬉しくて…』
心配してくれた女子は私の背中をさすってくれたりティッシュを渡してくれたり
その行動にもなんだか感動が込み上げできて、余計に泣いてしまった
私を虐めていた子達は、私の周りに来なかったがなにかを言ってくる様子もない
よかった…ほんとに…
もうすぐ一限が始まってしまうと焦って涙を拭いた
強く擦ったせいか目が少し痛い
『ありがとう』
心配して集まってくれた女子達に心を込めてそう言った
その言葉を聞いた女子達は「いえいえ」とか「私達、いじめを見て見ぬふりしてた、ごめんね」とか言ってくれた
ちょうどいいタイミングで一限が始まる合図の予鈴がなり女子達は自分席に戻っていった
ふと愛羅の席を見ると、今までの流れを見守ってくれていたのかこちらをみてガッツポーズをしていた
私も愛羅にガッツポーズをして、今までで1番の笑顔を愛羅に届けた
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作者名:みかんの果汁 | 作成日時:2021年1月2日 21時