＃008 虎の正体 ページ8
薄暗い倉庫に凜桜と中島くん、そして私がそれぞれ木箱の上に座っている。
敦｢……あの｣
｢ん？如何したの？｣
敦｢本当に此処に現れるのでしょうか……？｣
｢うん、本当だよ。｣
ケロッと云いのける凜桜を不安そうな顔で見つめる中島くん。
｢大丈夫だよ。仮令虎が現れたとしても私の敵じゃ無い。こう見えても『武装探偵社』が一隅なのだよ？私｣
ニコッと中島くんに向かって微笑む凜桜だが、中島くんの表情は未だ暗いまま。
太宰『心配なんだろうけど君が思うより凜桜は強いよ、中島くん？』
そう呟くと同時に、ガタン、と大きな音がした。
敦｢い、今そこで物音が！｣
｢風で何かが落ちたんだよ、敦くん。｣
敦｢僕を食いに来たんだ…｣
｢落ち着き給え敦くん。虎はあんな処からは来ない。｣
敦｢何で判るんですか！？｣
ふぅ、と溜息をついた後、凜桜は淡々と説明し始めた。
｢そもそも可笑しいのだよ。養護施設が児童を追放するわけが無い。経営が傾いて一人二人追い出した処でどうにもならないよ。普通なら半分くらい減らして他所の施設に移すんだ。｣
敦｢太宰さん何を云って──｣
中島くんが月を見た瞬間、場の空気が変わった。
青色の文字の羅列が現れ、その痩せ細った身体は次第に大きな白虎となっていた。
｢グオオオオオ！！！！｣
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もっぴい - 自己紹介が、細かく書かれてていいなと思いました。これから、頑張ってください! (2019年8月28日 23時) (
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作者名：三ノ宮凛桜 | 作成日時：2019年8月28日 20時
