君らの幸せを願うなら。【Satomi】【Colon】

幸せを願うなら。4 ページ7

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A side


明日休みだな。


何しよう。


さとみの家に遊びに行こうかな。


ころんの家行きたくないし。


気まづいし


明日は家に引きこもってよ。


そんなことを考えていたら


後ろから


「A〜！」


何十年も聞いている声。


タイミング悪いな。


『どうしたの？ころん』


「一緒に帰ろ！」


幼なじみじゃなかったらこんなこと言わなかった。


幼なじみだったからこうして言ってくれるだけ。


ころんは私のことただの幼なじみって思ってるんだから。


『…うん,いいよ』


ころんとそこから話していたら


ころんが真面目な顔になってこう聞く。


「Aとさとみくん羨ましい」


『なんで？』


「だって,さとみくんとA美男美女のカップルって言われてるからね？」


まぁ,否定はしない。美女って言うことは違うけど。


さとみは昔から私の気持ちを知ってくれていて,ころんと華羅が楽しそうにしている時,さとみが気を使ってくれる言葉をかけてくれる。


昔から自分のことより私のことを思ってくれていて。


だからといって,好きって訳でも無い。


さとみもそう。


…さとみの好きな人聞いたことないな。


『そっちこそ華羅ところんって付き合ってるって噂されてるからね』


「え？華羅と」


あれ,思っていた反応じゃない。


もっと喜ぶかと思った。


顔も赤面になるかと思ったのに。


全くなってない。


『まぁ,よかったじゃん』


「僕,好きな人居ないよ？」


嘘ってことバレバレ。


『嘘つき』


私はそこで泣きそうになってしまった。




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