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太陽みたい ページ17







「凄いね佐竹くん。合成弾作れるなんて」
「俺をボロカスにした奴に言われたくねぇ」


ランク戦ブースに来た太刀川さんを見つけて藍原先輩は誘いに行った。帰ろうとしたら一人にするなと佐竹くんに引き止められた私は仕方なく二人の戦いが終わるまでソファーに座る。待つ間さっきの佐竹くんの試合を褒めてみるもあまり嬉しそうではない様子。


「今回は個人(ソロ)だったからタイムラグが裏目に出たけどランク戦では使えるよ」
「そー言ってもこれをラグなしでやる奴いるんだよなぁ」
「二宮さん?」
「違う。B級の出水って奴。俺らとタメですっげぇ弾道引くんだよ」
「へぇー、その人凄いね」
「お前……絶対思ってねぇだろ」


佐竹くんは呆れた顔で見つめてくる。射手(シューター)の彼らにとっては凄いんだろうけど、まだ射手(シューター)はやったことない私からにとってはどれぐらい凄いことなんて分かりもしない。
 

「あ〜。俺も出水ぐらい出来たらランク戦でも点稼げるんだけどなぁ〜」
「その人のこと知らないけど、佐竹くんも充分凄いよ」
「俺をボロカスにした奴に言われても心に響かねぇ〜」
「じゃあ言い方変えるね。味方のサポートする事に関してはボーダーの中じゃ君が一番だと思う」


そう言うと佐竹くんは間抜けに口を開けたまま固まる。数秒後顔が真っ赤にして両手で顔を覆って「ずりぃ」と呟く。そんな彼が面白くて私は思わず小さく笑い声を上げた。




▼▽▼


ランク戦を見終わって帰ろうとしたら藍原先輩が送ると言ってくれた。一人でも帰れるのだが、「女が夜道一人は危ねぇ」と。


「あっちぃ」
「夏ですからね」
「蓮月は夏休みの宿題終わった?」
「終わりました。藍原先輩は?」
「俺は終盤に片付ける派」
「……忍田さんにバレても知りませんから」
「大丈夫だって。ちゃんとやるのはやるからさ」


まだ夏はこれからだろ、と歩道の縁石を綱渡りのようにして歩く藍原先輩。こういう所も太刀川さんに似ているんだよなこの人。


「蓮月、コンビニでアイス食おうぜ。俺が奢るからさ」
「あっ、ちょっと!?」


縁石から降りてから藍原先輩は私の手を引っ張ってコンビニに走り出す。無邪気な笑顔の藍原先輩に私は吊られて私も笑みを溢した。




この二人はまるで太陽みたい。

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設定タグ:ワールドトリガー   
作品ジャンル:アニメ
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ミー(プロフ) - 面白かったです!更新楽しみにしてます! (2022年12月17日 22時) (レス) @page33 id: a2f01b8bd9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミワ | 作成日時:2022年10月24日 22時

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