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間に合ってるんで 三夜 ページ5

かるーく説明してもらった後

私はどうやら入学式が始まっている中、飛び出して来てしまったらしい

いやそもそも飛び出す原因はこの動物にあるんだけども

「全く…勝手に飛び出してしまう新入生なんて前代未聞ですよ!どれだけせっかちなんですか…」

「……先程から気になってたんですけど、新入生、って?」

「?貴方のことですよ。…記憶が混濁しているのでしょうか…。とりあえず、長話をしている暇はありません。歩きながら説明して差し上げます。私とーーーーっても!!優しいので!!」

「さっきの根に持ってませんか???」



話を聞いたところによると、今私がいる所は「ナイトレイブンカレッジ」という魔法士養成学校、らしい。

ツイステッドワンダーランドという世界ではかなりの名門らしい。とんだおとぎ話だ。夢の話だからあるあるなのかもしれないけれど

そして、その話をしてくれているのが、校長のディア・クロウリー先生…らしい。この胡散臭さMAXの先生がか…いい声はしてるんだけど、まだ胡散臭さが抜けない。多分一生かかっても抜けないと思う


「この学園に入学出来るのは優秀な魔法士の資質がある者のみ。貴方の所にも黒い馬車が来たでしょう?」

「……………………………………」

「先程まで流暢に喋っていたお口を閉じるんじゃありません!!ここに居るということは少なからずとも貴方の元に来たに違いありませんから!!」


ごほん、と軽く咳払いしたあと、またクロウリー先生は難しい話を始める。話が全く頭に入ってこない。夢の中でも頭を使うのはゴメンなのでぼーっと周りを眺める

確かに、学校と言われると納得をする外観だ。所々趣がある。校舎を見る限り、中々に歴史ある学校なんだろうと分かる


「……聞いていますか?」

「いいえ全く!!!」

「失礼なことを元気よく答えないでください!!…あぁほら、そうこうしている間に着きましたよ。さ、入学式はもう始まっています。手間がかかる子ですね全く…」


中からザワザワと人の声がする。…入学式というのは本当だったのか…って


「私22なんですけど!!!??」

「はい?貴方そんな年齢に見えませんけど。見るからに年相応と言いますか…若い学生のような雰囲気が出てますよ?」

「は!?何言って…」

「ほらほら!もうすぐ式が終わってしまいます!無駄話はせずに入りますよ!」


グイグイと押されてそのまま中へ入れられてしまった。待って、流石にこの歳で学生扱いはキツい

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作者名:兎茅瑚 | 作成日時:2020年7月5日 6時

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