【d!】この世の真理は結局顔【実ｼ兄者】

もしかして：チョロい ページ8

欠伸が出そうなのを堪えて授業を受ける
授業と言っても、初めの授業なので、交流会と言った方が正しいのかも知れない。今は化学の授業なのだが、先生の第一印象はヤベェやつって感じだった。凄い危険な実験内容を嬉々として話してる。こわい

ちら、とショッピを見れば、危険な実験の話にドン引きしている。わかる、普通に恐怖だわ

そう思って視線を戻そうとすると、私の視線に気がついたショッピと目が合う。微笑まれた。なんだアイツ




｢化学の先生やべー人だったな｣

｢分かる。でも退屈しなさそうやな｣

｢確かに｣

｢というか授業中見とったやろ｣

｢すぐ視線に気付いたよね｣

｢視線には案外気が付くもんやで｣


休み時間、私の席までやってきた距離感が狂ってるショッピがもう昨日友達になったばかりと思わせないくらいの距離感で話しかけて来る。すげーな、陽キャかよ

そのせいで嫉妬の視線が私に突き刺さってるんですけどね！！気になるなら声掛けりゃいいじゃん！！

まだ学校2日目だと言うのに心労がすごい。これも造形美であるショッピのせいだ。お前の距離感1度客観的に見た方がいいぞ、陽キャだから


そんな下らない話をしていれば、何やら廊下の方が騒がしい。あまり騒がしいのが好きじゃないのか、ショッピは廊下の方を見て眉間に皺を寄せていた。まぁわかる。ゲーセンの賑やかさと人の賑やかさって結構違いあるしね


｢紫月ー！先輩が呼んでる！｣


クラスメイトの男子が紫月…ショッピの事を呼んでいる。先輩から呼ばれるとかショッピ何したん。カツアゲされんの？


｢……誰、その先輩｣

｢水嶋先輩って人から…｣

｢俺は用ないから断っといて｣

｢えぇ！？｣


ショッピを呼んだ男の子は酷く狼狽えている。先輩とクラスメイトの板挟み状態じゃん可哀想


｢呼び出しに応じなくて大丈夫なの？｣

｢水嶋先輩ってのが例のクソ先輩やから別にええよ。どうせ碌な用事やないし｣

｢ショッピにあだ名つけた人か…｣


面倒くさそうにそう言うショッピに、昨日の会話を思い出す。マジでショッピってあだ名何処から来たんだよ

クラスメイトの男子はどうしたらいいか分からずずっとオロオロしている。…本気で可哀想になってきた、ちょっと助け舟出してもいいだろう。私そこまで非情じゃないし


｢…私、友達にするなら呼び出しにすぐ応じる人の方がいいわ｣

｢ちょっと呼び出されとるし行ってくるわ｣


即座に廊下に出たショッピに呆れた。男子からは凄い感謝された

お前さては過激派か→←仲良し？仲良しか

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