【d!】この世の真理は結局顔【実ｼ兄者】

ストップ・クソナンパ ページ12

次の日の朝、ショッピとまた登校しようと約束により、合流先である学校の最寄り駅に向かっている最中に、それは起きた


｢なぁなぁ、素敵なお嬢さん。僕と一緒に登校せぇへん？｣

｢お帰りください｣


もう癖になりつつある中指を立てそうになったので、そっと心の中で中指を立てた。危ない危ない

まぁ学校生活3日目にて、登校中にクソナンパ師に出会った。人生何があるか分からないもんだな。さっさと追い払ってしまおう。言っちゃ悪いが気持ち悪いし………

心底軽蔑した目でクソナンパ師を見る。長い前髪に眼鏡で制服はヨレているし、ヘラヘラとした笑顔を浮かべている割には何となく鬱屈とした雰囲気を纏っている……そう、私が苦手としている造形美。は？造形美？クソかよ

新しく造形美のタイプに｢クソナンパ｣という項目が追加された瞬間だった。はい私が苦手とするタイプですね〜〜〜〜〜〜目の前から消えてくだされ〜〜〜〜


｢もー、そんなツンケンせんといてや、ただキミと仲良くなりたいだけやで？｣

｢ははは｣

｢凄い愛想笑いやん｣


つれへんなー、とこれまたヘラヘラと笑う鬱屈造形美。うるせぇ、造形美なんかと仲良くする訳もねぇよ、ショッピは別な


1秒でも関わりたくなくて早足で駅に向かう。負けじと笑顔で着いてくる造形美。どうしようすごく嫌

早いとこショッピと合流して、ショッピにこの鬱屈造形美を追い払ってもらおうそうしよう。じゃないとストレスフルになりそうだ。元々チャラついた人は嫌いだし、造形美となればもっと嫌いだ。出来ることなら今舌を噛み切ってしまいたい程に


色々話しかけてくる鬱屈造形美の話を10割聞かずに愛想笑いだけ返して駅にほぼダッシュで向かう

駅に漸くたどり着いたとき、駅の入口付近でスマホを弄っているふわふわの茶色いくせっ毛が見えて私は思わず飛びつきそうになった


｢ショッピッ！！｣

｢うぉ、A走ってきたん？おは…｣

｢ちょお待ってや〜！早いってぇ！｣


あまり体力がないと見た鬱屈造形美が息も絶え絶えといった様子でこちらに向かってくる。知らん。もうそのままぶっ倒れてくれ


｢…は？なんでAこの先輩と一緒におるん｣

｢え、この人先輩なの｣

｢え、知らんかったん？｣


知らない、急に声掛けてきたとショッピに言えば、興味無さげに返事した後、何事も無かったかのように私の手を取って学校方面に進み始めた

後ろからなんか声聞こえるけど聞こえない振りをした

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