天才、出会う。 ページ12
「スンチョルさん。」
「なんですか？」
嬉しそうに笑っている彼を呼び止める。
俺よりもこっちに慣れていそうな彼だからこそ頼んでみようと思ったのだ。
「ご飯、食べに行きません？」
「あー…ご飯…。」
難しそうな顔をするスンチョルさん。
あぁ、予定か何かあったのかもしれないのに何を聞いてんだ俺はと後悔が胸中を駆け巡る。
「…ちょっと待てて、下さい。」
「はい。」
そう言って電話をかけに行ったスンチョルさんを待つこと数分。
行きましょう！と笑ってくれたからありがとうございますと頭を下げる。
何故この人を飯に誘ったのかは、俺も分からない。
なんだか同じ匂いを感じたんだ。この人に。
そうして案内されたのはラーメン屋。
「ここ僕達、すごく好きです。」
「達…？ご兄弟が居るんですか？」
「はい。弟が12人居ます。」
12…！？と驚く俺をはは！と笑い飛ばして席に着くスンチョルさん。
お父さんお母さん凄く頑張ったなぁ…何をとは言わないが…。
と思いながらラーメンを啜り終わった後、個室居酒屋に移動する。
スンチョルさんに話したいことがあると言われたからだ。
店に入り、お酒とウーロン茶を頼む。
そしてスンチョルさんが切り出した。
『俺は韓国でアイドルをしてるんだ。』
『え゛っ。』
『SEVENTEENって言う13人グループだよ。』
だから12人弟が居るんだ、そう言ってケタケタと笑うスンチョルさんだが俺はそれどころじゃない。
俺なんかの生まれたてホヤホヤひよっこ野郎とは違って本物のアイドルさんだった。
やべぇどうしよう、そんなふうにソワソワと忙しなくしていると余計笑われる。
『GeNocの顔が、俺たちのあるメンバーと良く似ているから親近感が湧いちゃってな。』
だから二件目誘ったんだ。ごめんな。と笑って来るから大丈夫ですと首を振る。
他愛もない話を続けていると
『GeNoc、何でそんなに韓国語話せるんだ？』
『言うて、そんなに上手くないですよ俺。』
『いや正直話せるとは思っていなかったから気になってさ。』
ほんのり紅い頬で俺を見てくるスンチョルさん。
話せるのは、姉妹都市という奴で韓国との交換留学みたいなものがあったからだ。
俺は向こうでホームステイをして、向こうからもホームステイしに来る。
その結果韓国語の読み書きや会話が可能になったと事の旨を伝えるとへぇと納得したように頷く。
この時の俺は知らなかった。
彼らがどれだけ凄いアイドルグループなのかを。
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れ - formじゃなくてfromだと思います (2022年10月13日 20時) (
レス) @page6 id: 0753043932 (このIDを非表示/違反報告)
恋＠眼鏡(プロフ) - めろ汰さん» ありがとうございます^^ GeNocくんのお話は一旦終わりですが、いつかまた別のところでお会いできたら嬉しいです！感想ありがとうございました！ (2021年2月23日 15時) (レス) id: a273382bf7 (このIDを非表示/違反報告)
めろ汰 - ううう。。秒で読んじゃいました。。はおてゃん可愛いの分かりみ強すぎます…！！GeNocくんかっこよすぎてペンになっちゃいそうです…！！連載お疲れ様でした！！((今更感すいません！ (2021年2月16日 13時) (レス) id: 08c80e6053 (このIDを非表示/違反報告)
恋＠眼鏡(プロフ) - うすすさん» ありがとうございます〜！私も正直続編に繋ごうか迷いましたが、今後の活躍は皆様の心の中で生きて欲しいなと思い、完結させました！こちらこそ作品を長い間ご覧頂きありがとうございました！またどこかでお会い出来れば幸いです＾＾ (2020年9月3日 10時) (レス) id: a273382bf7 (このIDを非表示/違反報告)
うすす(プロフ) - 完結おめでとうございます！少し名残惜しいですが完結嬉しく思います。矛盾してる。素晴らしい作品をありがとうございました！ (2020年8月14日 17時) (レス) id: b192477b3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋＠眼鏡 | 作者ホームページ：http://sukinaharahasakuradeui
作成日時：2019年6月23日 14時
