【 歌い手 】 ス ラ ン プ と 申 し ま す 【 男主 】

#/16. ページ16

それから数日
昨日、一昨日は兄ちゃんは仕事で夜遅く帰ってきた。
今日は休日。兄ちゃん、結構休み取ってるんだよ今週

でも朝からおらん
なんやねん、予定入れんといてって言ったくせに
あーあー！！暇やなぁ！！

『暇や暇や！！イラストも描けへんし楽しないなぁ！！』

そう叫んだ時。
インターホンが鳴った
…宅配？
なんか頼んだっけ、そう思いながらモニターの前に立ち画面を見る

…なんや、兄ちゃんが立ってるだけやん

『なんやねん、今開けるから待ってて』

「はーい！」

兄ちゃんの元気な声が聞こえる
てか鍵持ってんなら自分で入ればええのに

そう思いながら扉を開けた

『てか鍵空いてるやん』

そう言い、前を見た

「こんちわ」

『…あかん』

挨拶されて、少しフリーズ。そして扉を思いっきり閉めてしまった
…あれや、あの人や、うらさんや。
まじで本物やった、いやうらさん…本物やった

また静かに扉を開ける

「…あの…こんにちわ」

『あ…ちわ…え、兄ちゃんどこいってん…』

「坂田なら俺らの後ろですね」

そう言って指をさす
扉から顔を出すと志麻さんにセンラさんが立っている奥に、兄ちゃんが顔を出して笑っていた
…再度扉を閉めてしまった

志麻さんとセンラさんもいる

あのツイートは俺に会いに来る…というもの…？

え、それならやばいやん

そして3度目。扉を開けて皆を中に入れた

「A扉閉めすぎやで」

『お前がおると思ったらうらさんやったからやろ！！志麻さんにセンラさんもおったらビビるわ！！』

「ええやん！！こんな近くで会えて！」

『ええけど！！！兄ちゃんほんまにありがとうな！！！』

「なんの言い合いなの」

「いつもこんな感じなんや」

「飽きなさそうやね」

兄ちゃんと言い合いをしてると3人が感想を述べる
いや、いつもはもう少し静かなんですよ。
てか兄ちゃんを「お前」とか言ったの何時ぶりかな、なんか咄嗟に出てきてしまった

「あ、A。皆Aのこと知ってるで」

『なんで？』

「坂田からめっちゃ話聞かされてたから」

「こいつ隙があればAが〜Aが〜って」

「写真見せながら話してました」

『なにしてんねん』

「ええやん、弟自慢してええやん」

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