【 歌い手 】点 P は 動 か な い 【 男主 】

#/22. sakata side ページ22

あれから計7人で食ったり飲んだり。
時折甘いものが食べたくなりアイスを頼んだり。
するともう2時間もそこにいた

『…』

「あーあ…Aはダウンか…」

「キヨくんはAのなんなの？」

「リスナー…だな」

Aとセンラがダウンした
Aは酔うと静かに寝るタイプらしい

キヨくんのあぐらかいた足の上に頭を乗せてそこに寝ている

ほんまに美形、それに同じ関西人やから仲良くなれそうやな！うん！

「へぇ！リスナーなんか！それいつ頃の？」

「あー…俺が動画投稿始めて最初の視聴者…？
その頃から点Pって名前だった」

「Aの方が動画投稿早いんだ？」

「いや、俺の方が早い、
で、Aは俺が始めた1、2年後くらいに始めてた。Aの最古参リスナーの1人が俺」

と、経緯を話してくれている
へぇ…と、俺は考える
最古参同士ってすごいよなぁ…ええなぁ…

ふと隣を見るとセンラをいじるうらさんとまーしぃ。
さっきまでうだうだ話していたセンラも完璧寝落ち

「…てか点Pって歌い手よりも実況者と仲がいいの？」

さっきまで弄っていたうらさんがキヨくんにそう聞いた。

「そーっ…すね、かなり、」

人見知り発動。
目が泳いでる

そしてそろそろ時間が来る

「Aがこれで出せって」

キヨくんがAの財布をポケットから取り出す
…ほんとに出してええんか…
それでも躊躇なく伝票を持ち、Aを床に寝せてはレジに向かうキヨくん
俺らはセンラを起こし、荷物を片付け、Aを起こそうと試みる

が、なかなか起きない

キヨくんが払い終われば、すぐに戻ってきてAをおんぶした

皆それには少し驚いた
同じ身長の男をそれと同じやつが担ぐんやで？ビビるやん

そのままみんなガラガラと外へ出ていく
何事も無かったかのように、おんぶしたまま店の外に。

…大変そうやな…

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