#/6. ページ6
『…』
暇やなぁ…
皆外で体育。ソフトボールをやってる
俺もやりたいけど生憎見学や
親が学校側に言ってるみたいでな。
「激しい運動や、外に出す事を辞めてください」
とか。
…理由は分かってんねんけどな〜少しくらい動かせてくれ〜…キャッチャーでええからやりたかった
そういう訳で、俺は外にも出してくれへんねん
教室で一人寂しく数学のプリントをやってる。
課題してへんかったから
グラウンドに近い位置にある教室で、皆の楽しそうな声が響いてくる
それが羨ましくて。
中学までは俺もあんな感じで皆の中に入って何でもしててんけど…
高校ではやめろって言われてさ。
『…終わったわ』
数学のプリントなんてものの数分で終わってしまった
机に突っ伏すでもなく、窓の外を見るわけでもなく、背もたれにもたれかかり天井を眺めていた
そんな時教室の扉が開いた
「こんな暗くしてたら目ェ悪くなるやろ、ちゃんと付けなあかんで」
『盧笙先生…』
「…しっかし…体育もさせてもらえへんってどんな教育されてんねん」
『まぁ色々事情があるんですよ』
「別にええけど。プリント終わった？」
『終わったぁ…俺教室で1人とかやること無いねんけど！』
「はいはい…」
やっぱり先生は呆れ返っている
俺の言葉に適当に返事をしてプリントを見てくれた
「…じゃあ数学担当の先生に出しとくで」
『ほんま！？ありがとぉな！』
普段は「自分で行け」なんて言われるけど今日の先生優しいやん！やっと俺の愛が通じたんか！
また教室を出た先生。階段を上って職員室に向かっていった
この時間やる事ない
何しよ。
…そういや先生要らへん紙引き出しに閉まってたよな…
そう思いしゃがんで探すことにした。
探し始めて数分
ようやく見つけることが出来た
表も裏も真っ白
これはええ。
俺はそれを1枚貰い、シャーペンをくるくると回した
数十分して先生が帰ってくる
「ただいまー…」
『盧笙先生！見て見て！』
「ん？なんや？」
『ほら！盧笙先生描いてみてん！』
白紙の紙に描いた先生の顔
結構自信あんねん！
「…ふはっ、なんやねんそれ。めっちゃ下手やん」
『おっ、俺頑張ったんやで…！？』
「もう少し上達してまた見せてな」
ドキッとした。
先生の笑顔見れた、ディスられても笑顔が見れただけで嬉しかった
俺のこと知らへんの、先生だけやで。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 305人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かーねー しょん - 初めて占ツクで泣きました。もう本当に何かありがとうございます… (2021年5月2日 19時) (
レス) id: 8ffd0aa4cc (このIDを非表示/違反報告)
かふかすかる(プロフ) - 夜中に声上げて泣きました (2020年12月29日 1時) (レス) id: 2497b8742f (このIDを非表示/違反報告)
おすし丸 - 号泣しました…蘆笙先生の可愛さもあって 夜に見たから涙腺崩壊の範囲超えました… (2019年12月13日 0時) (レス) id: ab18d95dd8 (このIDを非表示/違反報告)
もやし。(プロフ) - めっちゃ泣きながら読みました…ほんま最高の作品です、ありがとうございます！！ (2019年11月15日 10時) (レス) id: bffdffa798 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬@YouTuber(プロフ) - 号泣しました… (2019年11月13日 23時) (レス) id: e0ebe76c41 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：何某
| 作成日時：2019年11月3日 0時
