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「そんなに親厳しいんか?」

『いやー…厳しいっちゅうわけや無いねんけど…
多分外にあまり出て欲しくないみたいで』

「…あ、じゃあ昨日車やったのもそんな理由なん?」

『そう、ほら先生見て。こんな夏やのに俺真っ白やで』

カッターシャツから伸びた俺の白く細い腕。
先生に見せると「ほんまや…」なんて呟いていた。

俺はもう少し外で遊んで黒くなりたい
こんな真っ白やったら不健康で弱っちい男って思われそうや

もう少し黒くなって、運動出来そう!かっこええ!って思われたい

『…』

「…まぁ、その色でもええんちゃう?それでも十分かっこええよ」

俺が思ってることが分かったかのように先生はそう言ってくれた

『ほんま!?じゃあ先生俺のこと好きっちゅうことやな!』

「なんでそんな思考になんねん…」

頭を抱える先生も見るのが楽しい
大きくため息をついた後、顔を上げて立ち上がった

『どこ行くん』

「配布物取りに行く」

『俺もついてく!』

「ええよ、量多いし手伝ってもらうで」

『先生の頼みならなんでも』

「怖いわ」

早足で歩く先生の隣に並んで俺も歩く
職員室前の棚にすごい量の配布物が入っていた

それを半分に分けて2人で持つ

結構重いな…

『せんせ』

「ん?」

『これあんま足元見えへんな』

「階段降りるんやからコケんといてな」

頑張るけど…いやぁ、怖いな。
少し横を向いて一段一段降りていく

先生は先に踊り場まで降りて俺を眺めていた

手を貸してください。手を

『…いやぁ…やっと降りられた…』

「見てるこっちがヒヤヒヤしたわ…」

『手を貸してくださいよ手を』

「両手ふさがってんねんから無茶言うな…」

先生の言葉で『ああそうか』ってなった
手を貸したところでその手を取れへんのやから意味無いのか、そうか。俺も手塞がってるもんな

それから数分話しながら教室に向かい、教壇の上に配布物を置いた

『先生』

「…ん?」

『俺を誘ったってことはやっぱり俺のことが…』

「ついて行くって一旦はお前やで」

『………そんな事はええんです!』

「なんやねん今の間は」

そうツッコまれながらも俺は先生に親指を立てた
それを見て呆れたようにため息をつく先生。

転校2日目、盧笙先生俺にお疲れのようです。

毎日毎日ご苦労様です

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かーねー しょん - 初めて占ツクで泣きました。もう本当に何かありがとうございます… (2021年5月2日 19時) (レス) id: 8ffd0aa4cc (このIDを非表示/違反報告)
かふかすかる(プロフ) - 夜中に声上げて泣きました (2020年12月29日 1時) (レス) id: 2497b8742f (このIDを非表示/違反報告)
おすし丸 - 号泣しました…蘆笙先生の可愛さもあって 夜に見たから涙腺崩壊の範囲超えました… (2019年12月13日 0時) (レス) id: ab18d95dd8 (このIDを非表示/違反報告)
もやし。(プロフ) - めっちゃ泣きながら読みました…ほんま最高の作品です、ありがとうございます!! (2019年11月15日 10時) (レス) id: bffdffa798 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬@YouTuber(プロフ) - 号泣しました… (2019年11月13日 23時) (レス) id: e0ebe76c41 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:何某 | 作成日時:2019年11月3日 0時

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