【 躑躅森盧笙 】 あ が り 症 の 担 任 に 【 男主 】

#39. ページ39

いやぁ、死にましたねあっさりと。

俺通夜の時から見ててん。自分の死に様と皆の泣いてる顔
結局母さんにはお金使わせたし、ほんまに親不孝やなぁ。俺

通夜にも葬式にも学校の人、盧笙先生も来てくれた

盧笙先生とかギャン泣き。ほんまにごめんなって何回も謝った
けど、当たり前やけど俺の声は聞こえへんし俺の姿も見えへんし。


あれから盧笙先生は元気が無かった
近くで見守ってたけど触れへんしな
見守るしかなかった


その間に白膠木さんと盧笙先生は結ばれて付き合い初めて。


俺知っててん
盧笙先生と白膠木さんが両想いなの


…今日も盧笙先生と白膠木さんは2人で外出

俺は盧笙先生を見守るためにふわふわと浮きながら白膠木さんの後ろをついてまわっとった


俺の話題が出た時は驚いた
盧笙先生気にしてたんやなって


俺は元気にやってるで


帰りはタピオカミルクティー飲みながら帰る2人
甘いもん好きやねんな。


「…A、俺のこと許してくれるかな」


唐突に、盧笙先生のその声が聞こえてきた。
すぐによそ見をしていた視線を盧笙先生に向ける

白膠木さんが聞くには、

俺が盧笙先生の事好きやって毎日言ってくれてたから、裏切るみたいに白膠木さんと付き合っとる

のが罪悪感残ってるらしい

白膠木さんが周りを見回した
こいつ話逸らす気や

なんて思ってればバッチリ目が合うた

行き過ぎた白膠木さん、すぐに俺の元に視線を戻す

俺も驚いたが、さっきの話を聞いてればなにか反応をするしかない

別に許すも何も今が幸せそうならなんでもええし
今も楽しくやってるで

の意味を込めて、笑って親指を立てればその行為に白膠木さんの方が驚いとったな

そしてすぐ盧笙先生の元に走っていき、元気な声で話し始めた


「Aくん、絶対許してくれてるで！ほんで盧笙の事も優しく見てくれてるわ」


白膠木さんに意味が通じてよかった。

そう思いながら2人を眺めてるとそろそろお別れの時間
ここで上に戻らへんとずっとこの場をさまよい続ける事になる

すぐに上へと戻り、雲の上から見下ろした。

近くでは見れへんけど、次はここから手出しせずゆっくり眺めてるで。




『ほんまにありがとう』




＿＿＿＿＿

END

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