【 躑躅森盧笙 】 あ が り 症 の 担 任 に 【 男主 】

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最近ぼーっとすることが多くなった
何をする訳でもなく、ただただ空を眺めたり、通行人を数えたり。

今はそれも飽きて中庭のベンチに、ジュースを飲みながら座っている

「真城淹…おった、」

『…』

ふと顔をあげれば先生が息を切らして立っていた

『先生やん、そんな息切らして大事件？』

「なんでお前はそんな呑気なん…
親から外に出たらあかんって言われてへんかった？」

『…んー…別にええねん。俺も1人で外でこうやって暇つぶししてたいし』

「怒られても知らんからな」

『おん、どうせ学校での事や。親も気付かへん』

今から起こることを考えて、急にどうでもようなってきた
どうせ俺は。

パックのジュースを飲み終わり、潰してゴミ箱に捨てる

『気にするって事はやっぱり先生、俺のこと好きやろ』

「…ちゃうわ、単に気になっただけやで」

『あー…そっかぁ…』

俺はそのままベンチに横になる
日が当たって気持ちがいい。暖かいしすぐ寝れそう

「寝たらあかんしそこ汚いで」

『ええねん、これから出来ひんことをやってくつもりやし』

「それでお前の親に怒られるのは嫌やで俺も」

そんな事せえへんよ。ただちょっと…俺はこの1番楽しい歳から制限された事を破るだけやから


＿＿＿＿＿


＿＿＿


『…母さん、父さんは？』

「…あんな人、もう知らへんわ」

『そっか。うん、そうやんな』

車の中でも、家でも母さんは頭を抱えて何か呟いていた
こないだ、言い争ってたのはこれや。



離婚届



俺の父さんが年下の女の人に手を出して、そのまま関係を持った。

それに気づいた母親が怒って離婚届にサイン

そしてこないだ、ようやく父さんもサイン。

今日届けを持って行ったんやな

辛かったなぁ、母さんも。
不運やったなぁ、あんな年下の女に自分の結婚相手を取られるとか。
嫌やったよなぁ、…これから母さんは1人で暮らさなあかんって。

酷い話やなぁ、ほんまに

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