密室、暗闇、二人きり。【そ.ら.る】 (ページ8)

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「そらるさん、平気ですか？」

「ああ、おかげさまで…だいぶ楽だよ。ありがとう」

お礼言われちゃったよ。むしろ私がお礼を言いたいくらいなのに。

なんたってどえげつないイケメン(しかも大人気歌い手さん)と同じ空気をここで吸わせて貰ってるわけですから。

明日世界滅ぶな。気を引き締めていこうみんな。

今日で最後だしそらるさんの手握ったくらいじゃバチ当たらないよね、握ってもいいよね、なんちって。

「…Aさんが妙に落ち着いてるから、こっちも冷静になったよ」

落ち着いてなんかないですけどね。貴方のせいで今も心臓バックバクですよ。

声にも顔にも出てないからそらるさんには分からないだろうけど。我ながら素晴らしいポーカーフェイスだ。

まあ、顔なら見えないし盛大ににやけても大丈夫か。よし、緩めよう(※お見せできません※)

「…スマホ持ってますか？ライトとか付けます？」

「…あー、その手があったか」

気づいてなかったのかよ。

そらるさんは棒読みで「最初からそうすればよかった」と言いながら鞄をごそごそしだす。

…あ、表情筋元に戻さなきゃ。よいしょ(※引き続き本編をお楽しみください※)

「えーっと、こうして…」

「わ、まぶし」

「スマホのライトって眩しすぎるよね…あ、顔見える」

「………っ！！」

iPhoneの懐中電灯機能が発揮され、下から白い光が放たれた。
前方にイケメンを再確認。

大変だ、この状況の重大さを目の当たりにしてしまった。