【ポケモン】ポケモンの私と、人間の貴方と *second* 【名前固定】 (ページ3)

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第五十一話　シュランページ3

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朝、私は誰よりも目覚め、ソファから立ち上がった。グーッと体を伸ばし、カーテンを開ける。

今日も、綺麗な青空だ。朝の陽射しは私の目には眩しすぎた。少し、眩んだ。

昨日は、クシナダ様が作ってくれたので、今日の朝は私が作る事にした。洋食の方が良いのだろうか……。とは思ったが、作る物がまったくと言っていい程思いつかなかった。なので、簡単な和食を作ろうと思い、冷蔵庫から魚や卵、野菜を取り出し、調理を進める。

かれこれ30分経った。煮物を煮詰めるのを待っている間に、出来上がった物をテーブルに並べていく。すると、セレビィがクシナダ様の周りを飛び交っていた。するとクシナダ様は起きたようで、セレビィの頭に手を乗せ、優しく撫でた。

「ギーラ様、おはようございます」

「おはようございます、クシナダ様」

私はそう言って、再び料理の乗った皿を並べていく。すると、クシナダ様が此方に来て、こう言った。

「あ、手伝いますよ」

「有難う御座います。それでは、このお盆をお願い致しいます」

そういって、卵焼きや味噌汁等が載ったお盆をクシナダ様に手渡す。

「分かりました」

クシナダ様がそう言って、並べ始めた。私は、煮物の出来具合を見、皿に盛り付ける。クシナダ様はそんなに食べられないだろうから、少な目でいいかな。そう思いながら、皿に盛り付けていく。

そして、朝ご飯の準備が出来たので、二人席について私が作った朝食を食べる。味は、いつも通りかな。クシナダ様は味噌汁を一口飲むと、少し驚いた表情をし、こう言った。

「とても美味しいです……！料理、出来るんですね」

「有難う御座います。あぁ、人並み位には、ですけどね。最初は、全く作れななかったんですよ」

なんて、昔の話を織り込みながら、朝食を食べた。なるべく、私の悲しい、残虐な過去は言わない様に。なるべく、人間の世界に来た事が無い、分からない話をした。

こんな話をして、クシナダ様を傷つけたくなかった。泣かせたくなかった。共にいれる時間を、幸せで、楽しい時間にしたかった。ただ、それだけの思いで、話をしていった。