プリムラ・ジュリアン-1- (ページ15)

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大介の言葉に少しの沈黙。

深「はぁ、佐久間はさ、Aのなんなの？」

その沈黙を破ったのはふっかだった。

「ふっか、」

聞きたくない、これ以上本人の口からは

佐「何って、大切な幼馴染、、だけど」

「、、、。」

わかってたけど、直接聞くとこんなに辛いんだ。

深「彼氏でもないのに彼氏面しないほうがいいんじゃない？Aのためにも、佐久間自身のためにも、」

佐「それは、、」

深「あと、木下さんのためにも」

「ふっか、もうやめて」

佐「なんで、それを」

ほら、木下さんって名前を出した瞬間明らかに動揺している大介。

大きな目をうるうるさせながら泳がせている。

こんな時ですら可愛いと思ってしまう私はきっと重症。

ふっかの言葉で黙り込んで下を向いてしまった大介と、何故か出していた私の教科書や筆箱を鞄にしまっていくふっか。

「ふっか、何やってるの？」

その行動の意味がわからず、思わず声をかけると、

深「A、今日はもういい。家帰ろ。」

右手で私の鞄を持ち、反対の手で私の手を掴んで歩き出した。

「ちょ、！待って授業！もう始まるのに、、」

あと１、２分で始まる授業。
教室にいる生徒と教団に立つ教授からの視線が痛い。

何も言わないふっかに手を引かれ教室を出た私に

佐「A、、、」

大介の声はなんて届いていなかった。