【まふまふ】不審者系彼氏。【歌い手】

8話 ページ9

mf「A〜、何にやけてんの」


『幸せだなぁ、って』


そう言って笑えば、まふくんは不思議そうに私を見つめる。


『こんな良い人達に囲まれて幸せだなぁって』


mf「…幸せって思ってくれてるなら嬉しいよ」


目を細めて優しく笑うまふくんに、つい見蕩れてしまう。
どうして彼はそんなに美形なのだろうか。


mf「なーに見蕩れてんのさ」


『な、なんでもない』


何だか恥ずかしくて目を逸らすと、顎を掴まれて無理やりまふくんの方を向かされる。


mf「まだAは未成年だから手は出さないけど、僕だって男だから。
我慢してるんだよ、ずっと」


『……それって、どういう…』


mf「…何、誘ってんの？」


『あっ、いや、その…ちがくて…』


必死に否定すると、まふくんはいつもの目付きに戻って大笑いし始める。


mf「あー面白い。期待したの？」


『いや、してな…しました』


この人に嘘は通用しない。付き合ってから分かったことだ。
ここは正直に…………………



mf「変態〜！」


『まふくんの方が変態でしょ！』


なんて子どものような争いを続けていると、突然耳元で

mf「我慢してるのは本当だから」


と囁かれて一気に顔が赤くなる。
不意打ちすぎるんじゃこの……………


『ばーかばーか』


mf「ばーかばーか〜」

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