コムドット！！！！！！【2】 (ページ9)

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『ねぇ、ひゅーが、』

ひ「ん？」

『私ね、ゆうたのこと、好きなのかな、』

思ってたのと違いすぎた言葉。
びっっっくりした。

平フラとコラボした動画を見て、好きな人がいるのかもっては思ってたけど、今か。

ひ「急だな」

できる限りの落ち着いた声で聞く。

『ストーカーの、あったじゃん、
あのちょっと前くらい、から、好きかもって、思ってたん、だけど、考えないようにしてて、』

ひ「うん」

『好きになっても、好きになってくれないかも、って、』

ひ「うん」

『でも、ね、助けてくれた、吊り橋効果、みたいなのかな、っても思うんだ、』

ひ「うん」

ゼリーの蓋を閉めたAをもう一度寝かせる。
これ、寝言みたいなもんだな。たぶん言ってる本人は覚えてないやつだ。だからこそ本音なんだろう。

『にこにーとね、リンリンにね、好きって思ったら、ひゅうがに、言ってみるって言ったんだ、』

ひ「うん」

『言ってる、ってことは、好きになっちゃってる、のかな、』

ひ「うん」

Aのうつろな目から涙が流れた。
布団をしっかり掛けて、涙を指で拭きながら聞く。

ひ「それは好きだね。」

好きだよ、A。それはゆうたのことが好きなんだ。

ひ「Aはちゃんと考える人じゃん」

肩のあたりをトントンと優しく叩きながら言う。

ひ「吊り橋効果かもって言ってたけど、Aは恋と吊り橋効果を間違える人じゃないよ」

優しく小さい声で話す。

ひ「それは好きなんだよ。」

そうかな、と言いながら鼻をすするA。

ひ「そうだよ、好きでいいんだよ。
Aがゆうたに言いたくなった時に言えばいいよ。
言わなくたっていいよ。ゆうたに知って欲しいって思った時に言えばいい。」

『、う、ん』

ひ「それまでは俺が知っててあげるから。1人で思い悩んだりしないで。」

両手で目を抑えるA。それでも溢れてる涙。

悩んだり考えたりしたんだろうな。
俺もAが好きだよ。でもこの好きはAと一緒で家族だから。誰よりも大事な家族だから。

幸せになってほしい。ゆうたなら大丈夫。
俺はゆうたの気持ちは知らないけど、好意を邪険に扱う奴じゃないのは知ってるから。

ひ「Aなら大丈夫だよ。俺がついてるよ。」

眠りに落ちたAの頭をそっと撫でて寝室を出る。

Aがゆうたと幸せになれますように。

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