壊す者 ページ49
*****
｢…あ、｣
私の小さな声に、車から降りてきた日高くんが顔を上げる。
日｢…どうも。｣
｢実彩子ならいないよ？｣
日｢知ってる。今、LINE気づいた。｣
そう言いながら、彼はスマホを顔の横で振ってみせた。
実彩子から迎えは必要ないというメッセージがきていた。
｢…せっかく来たなら、面白いもの見ていけば？｣
日｢面白いもの？｣
｢実彩子が今どこにいるか、知ってる？｣
日｢……………、｣
私の言葉に顔を
日｢何してる。｣
｢面白いもの見に行くって言ったでしょ？早く乗って。｣
催促すれば、日高くんがため息をついて運転席に座った。
日｢どこに行くんだ。｣
｢この近くのカフェ。知ってるでしょ？｣
日高くんは煩わしそうに私を
**
しばらくして、車が空き地に止まった。
日｢…何であのふたりが……、｣
カフェの前で話す実彩子とにっしーを見つめながら、日高くんが小さく呟く。
｢さぁ……、何でかな…。
元々付き合ってたふたりだし、会ってもおかしくないでしょ？｣
日｢俺を挑発してるのか？｣
ハンドルを強く握り締めながら、彼が私を睨む。
｢怖いの？｣
日｢なに？｣
｢にっしーに実彩子を取られそうで、怖いのかって聞いてるの。｣
日｢あいつは実彩子を傷つけた。…お前と一緒に。｣
｢実彩子を傷つけたのは、私だけよ。
にっしーは、何もしてない。｣
その言葉に、日高くんの瞳が揺れた。
｢本当のことを知ったら…、実彩子は日高くんから離れていくかも。｣
日｢どういう意味だ……！｣
興奮したように私の肩を掴むと、焦りの滲んだ声でそう叫んだ。
｢…そんなに好きなんだ、実彩子のこと。｣
日｢……………、｣
｢私の言葉を真に受けるほど、好きなんだ。｣
日｢あいつがいなきゃ、俺は俺でなくなる。｣
｢…大した愛ね。｣
でもね、
そんなもの、簡単に壊せるの。
心の中でそう呟きながら、
実彩子への熱情を浮かべた彼の瞳を見つめた。
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琴羽(プロフ) - ふみさん» はい！早く書けるように頑張ります！ (2018年8月15日 20時) (
レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 続編楽しみです！ (2018年8月15日 19時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - 由希さん» 課題頑張ります笑 できるだけ早く続編書けるといいんですが…… (2018年8月15日 19時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - 続編楽しみにしてます。課題頑張ってください! (2018年8月15日 18時) (レス) id: ec5f86864e (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - ゆなさん» いえいえ！大丈夫です笑 楽しんでいただけてるみたいで良かったです。更新頑張ります！ (2018年8月9日 18時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴羽
| 作成日時：2018年7月15日 10時
