嫌味 ページ39
*****
あれから２ヶ月が経って、街の装いもクリスマスムード一色になった。
今も変わらず撮影が続いている。
秀｢お、休憩中か？｣
テレビ局から戻って来た秀太が、丁度いいとでもいうように私にファイルを渡した。
秀｢次の番組の資料だから、ちゃんと読んどけよ。｣
｢分かった。｣
秀｢ところで、成田監督の映画の話、どうするのか決めたか？｣
｢………………、｣
何も言わない私を見て、秀太はNoの返事を感じ取ったらしい。
秀｢西島さんの脚本の映画もいいと思うけど、あれはあんまり実績がない監督が撮るだろ？｣
｢誰もあの人の映画の話なんてしてないでしょ？｣
秀｢見てれば分かるよ。
西島さんの脚本の方が好きなんだろ？｣
｢…うるさい。｣
秀｢俺としては、今後に繋がる方を選んでほしい。｣
｢わかってる…。｣
それきり、秀太は何も言わなくなった。
**
撮影後、私は番組収録に出るためにテレビ局に来た。
秀｢疲れてるみたいだけど、大丈夫か？｣
｢平気。｣
短い返事を返しながら控え室に向かっていると、途中でスタッフと歩いてくるにっしーと出会った。
スタッフが挨拶して去っていくと、私はぎこちなく彼に笑いかけた。
｢…久しぶり。｣
隆｢ああ。今から収録？｣
｢うん。｣
隆｢そっか。
…収録のあと、飯でもどう？｣
｢え……、｣
返事を迷っていると、にっしーの後ろから成田監督と男の人が歩いてきた。
成｢これはどうも、華零さん。｣
｢こんばんは…。｣
成｢映画の話、考えていただけましたか？｣
｢それは……、｣
秀｢華零は今ドラマの撮影中で、色々と立て込んでいるので。｣
秀太がフォローするように、成田監督にそう言った。
成｢まあ、まだ時間はあります。ゆっくり考えてください。｣
｢はい。｣
成田監督が去っていくと、一緒にいた男が意味ありげににっしーを見た。
男｢せっかくの初映画なのに、あんな監督で残念だな。｣
隆｢………………、｣
男｢まあ、お前の脚本なんて、どんなに優れた監督でもヒットさせられないさ。｣
その人は嘲笑うようにそう言って、成田監督の後を追いかけていった。
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琴羽(プロフ) - ふみさん» はい！早く書けるように頑張ります！ (2018年8月15日 20時) (
レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 続編楽しみです！ (2018年8月15日 19時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - 由希さん» 課題頑張ります笑 できるだけ早く続編書けるといいんですが…… (2018年8月15日 19時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - 続編楽しみにしてます。課題頑張ってください! (2018年8月15日 18時) (レス) id: ec5f86864e (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - ゆなさん» いえいえ！大丈夫です笑 楽しんでいただけてるみたいで良かったです。更新頑張ります！ (2018年8月9日 18時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴羽
| 作成日時：2018年7月15日 10時
