後悔 隆弘side ページ32
*****
秀｢おはようございます、西島さん。｣
テレビ局の廊下を歩いていると、後ろからAのマネージャーの末吉さんがやって来た。
隆｢おはようございます。｣
秀｢映画の脚本決まったらしいですね。｣
隆｢あぁ、はい。今日もその打ち合わせで。｣
３日前から、毎日新しい映画の打ち合わせに来ている。
昨日実彩子と会ったのも、その帰りだった。
秀｢ドラマの脚本も書いてるのに、大変ですね。｣
隆｢まぁ、好きでやってるんで。
…ところで、何かご用ですか？｣
秀｢実は、昨日のお礼を言いたくて。｣
隆｢お礼？｣
秀｢はい。昨日は具合の悪い華零に付き添ってもらってたみたいで。ありがとうございました。｣
隆｢え？あいつ…、具合悪かったんですか？｣
末吉さんの言葉に、心臓が嫌な音を立てるのがわかった。
秀｢え？…あ、はい。何か変なものでも食べたらしくて、腹痛と熱が酷くて。
化粧で誤魔化してたみたいですけど。｣
隆｢…ｯ………、｣
秀｢華零に西島さんのことを聞いたら、付き添ってくれたって言ってたので、てっきり……。｣
隆｢…ｯ……あの、いまAはどこに？｣
秀｢控え室にいると思いますけど。｣
その言葉を聞いてすぐに、俺は控え室に走った。
隆｢…ｯ………────────────、｣
ドアの前で呼吸を整えて、２回ノックする。
｢どうぞ。｣
その声が聞こえてドアを開けると、Aが驚いたように俺を見た。
｢…何しに来たの。｣
隆｢昨日のこと、謝りたくて。｣
｢…いい。今更……｣
隆｢ごめん。お前が悪いって決めつけて、悪かった。｣
Aの言葉を遮って、俺は頭を下げた。
｢…やめて。｣
隆｢A……、｣
｢あんな風に思われても仕方ないってわかってるし。｣
隆｢………………、｣
｢そろそろ収録始まるから。｣
そう言って控え室を出ようとしたAが、一瞬顔を歪めてよろめいた。
｢…ｯ………、｣
隆｢…大丈夫か？｣
慌てて手を差し伸べると、いつになく至近距離でAと目が合う。
｢…ｯ……──────────────、｣
Aははっとしたように目をそらすと、俺から離れて足早に控え室を出ていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 341人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
琴羽(プロフ) - ふみさん» はい！早く書けるように頑張ります！ (2018年8月15日 20時) (
レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 続編楽しみです！ (2018年8月15日 19時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - 由希さん» 課題頑張ります笑 できるだけ早く続編書けるといいんですが…… (2018年8月15日 19時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - 続編楽しみにしてます。課題頑張ってください! (2018年8月15日 18時) (レス) id: ec5f86864e (このIDを非表示/違反報告)
琴羽(プロフ) - ゆなさん» いえいえ！大丈夫です笑 楽しんでいただけてるみたいで良かったです。更新頑張ります！ (2018年8月9日 18時) (レス) id: aa9346f6a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：琴羽
| 作成日時：2018年7月15日 10時
