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「「「かんぱーい！！」」」
グラスのぶつかる音と同時に始まった
Aさんの歓迎会
とは言っても…
うちの営業部って、めちゃめちゃ人数多いからさ
肝心の主役と俺はまだ話しをした事がない
どころか、きちんと顔も見たことないんだよね。
顔を見たテヒョンから仕入れた情報だって
“普通に可愛い♡”だけだし
流石に誰のための歓迎会かも分からず
出席してるのもあれだし…
もう少し時間がたったら挨拶でもしにいくか。
と思って暫くそのまま席に着いて
呑んでたんだけど、
それが大きな間違いだった。
『…あ。』
会が始まってから1時間半か…
そろそろ噂のAさんの所でも行こうかな
と、思ってジョッキを片手に腰を上げたところで…
「ジミナーーー！！」
「ジミンシィィィィ！！！」
げっ…
この無駄に高いテンションで俺の名前を呼ぶ声と
その後ろから聞こえてくるのは、
変に抑揚をつけて俺の名前を呼ぶ声
『…テヒョン。お前ジョングクにどんだけ飲ませたんだよ』
「いひひ〜別にそんな飲ませてないよ？」
テヒョンと…
「ジミンシィ！寂しいじゃないですかぁ？全然こっちのテーブル来てくれなくて！」
ジョングク…
『だから…ジョングクさぁ。やめろって…その呼び方』
「なぁにがですかぁ？ジミンシィィ〜」
『…だから、それだよ。』
なんだよ、そのジミンシィィ〜って…
字面だけ見たらジバンシィじゃん。
一流か？俺は高級ブランドか？
チョン・ジョングクは今年入ってきた
新入社員の1人。
学年的には俺たちの２つ下だけど
なんでも1年間海外留学に行ってたとかで…
だからその間は休学してたらしく、
同い年の人より遅れて卒業したから歳は1つしか違わない。
ジョングクは社内でも有名なイケメン社員。
おまけにスタイルも良くて
運動神経も良いから、とにかく女性社員からは年上年下関係なく絶大な人気を誇っている。
『というか…お前らさ、Aさんがどの席にいるか知ってる？』
「あ！Aちゃん？えーっとAちゃんはねぇ…」
「ちょっとぉ…ヒョン！だからぁ、そのAちゃんってよびかたー辞めて下さい、っていってるじゃあないですかぁ！」
うわ、始まった…
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作者名：ののみん | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/m3884102734
作成日時：2018年6月10日 14時
