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『ちょっと………やだ、退けって!』




マットの上に組み敷かれ、彼は練習着のポケットから私が先程渡した制服のリボンを取り出すと、それで私の両手首をきつく縛った。


なんとか逃げるため起き上がろうとするが、力でねじ伏せられる。




『ほんっとに!やめろ!!』




灰崎くんは空いた片手でプチ、プチ、と慣れた手つきで私のワイシャツのボタンを外していく。


露わになった私の体。
瞬間、とんでもない羞恥心や屈辱感が襲ってきて耳まで真っ赤に紅潮する。




『な、んで……こんなの』


「………ムカつくんだよ、お前が」





今まで何も喋らなかった灰崎くんが口を開けば、無表情で言い放った。


なに、それ。



そんな理由であんたに襲われないといけないの。

そんな理由で初めてを奪われないといけないの。






『……最ッ低………』

「褒め言葉」




ぼそっと呟いた言葉に目を細め、片方の口角をあげて妖しく笑った彼は、私の顎をぐいっと掴むと強引に唇を押し付けてきた。

首を振って離れようとするも、顎を掴まれていて離れられない。


嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ。

ぬるりと入ってきた舌を思いきり噛むと、目の前の彼は痛そうに顔を歪めて唇を離す。


そんな時、体育館の点検をしに来た人たちが二階で作業をしている音が聞こえた。これだと思い、急いで叫ぶ。




『誰か……っ』

「いいの?叫んじまって。
こんな姿、誰かに見られちまうぜ?」




私が取る行動が分かっているかのように返す灰崎くんに、何も出来ない悔しさで涙が出そうになり、耐えるように唇を噛みしめる。




「……それとも見られながらするか?」


『いい、いいから……』

「その表情、ゾクゾクするねェ」




獲物を捉えたライオンのような目。
ぺろりと親指を舐めながら見下すように笑うその歪んだ嘲笑が、刻みつけられたかのように動かない。


灰崎くんは、もう一度ねっとりと唇を押し付けると、唇で唇をこじ開けて探しあてた舌を舌で絡めとる。

そして私の首筋に噛み付いた。





『……ぃたっ……ぁ………』



早く終われと願うことしか出来なかった。

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設定タグ:黒子のバスケ , 黄瀬涼太 , 海常高校   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - らてさん» とても素敵なコメントありがとうございます!他のメンバーのお話も考えております。ご期待に応えられるか分かりませんが頑張ります!ありがとうございます!! (2023年1月24日 7時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)
らて(プロフ) - とっても面白いしドキドキしました。黄瀬くんも他の黒バスメンバーももっと大好きになりました。素敵な時間をありがとうございました!!!続編や他のメンバーのお話もぜひ見たいです、無理せず頑張ってください、応援してます! (2023年1月8日 0時) (レス) @page47 id: f9f6bd1b23 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みかんさん» そんなこと言ってもらえるなんて嬉しいです( ¨̮ )ありがとうございます!!! (2022年6月24日 8時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 涼太大好き!!!私元々黄瀬君のこそ好きでしたけどこの作品読んでもっと好きになりました!頑張ってください! (2022年6月23日 21時) (レス) id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みかんさん» わー!ありがとうございます!!涼太ぁぁ! (2022年6月22日 23時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年12月4日 22時

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