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『っ…なんで……』


「俺のことを好きじゃないAっちが好き?俺がいつそんなこと言ったんスか」




真後ろから黄瀬の声が聞こえたのに驚いて思わず立ち止まる。自分の話に没頭しすぎていつの間にか後ろに立っていた黄瀬に全く気づかなかった。


………聞いてたの?





「俺のこと、好きなんでしょ?」




空気を読んだのか、さつきは前方にいた青峰と一緒に帰っていった。



『………でもいつか別れるじゃん』

「そんなん別れなきゃいい」




考える素振りも見せず、スパッと言い放った黄瀬に思わず顔を上げた。


目と目が合う。

頬をほんのり赤くさせて、にこりと微笑む黄瀬。
私を見るその優しい瞳につい目を逸らしてしまった。




『だっ、て………私性格悪いし』

「知ってる」

『料理出来ないし得意料理カップ麺だし』

「それも知ってる」




心臓が、うるさい。


彼が儚く笑って「やっと手に入る」とでも言いたげな瞳に、愛おしいものを見るような表情に、どくん、どくん、と胸が騒ぎ立つ。




「自分で性格悪いって言っててもなんだかんだ助けてくれることも、一人で何でも出来ると馬鹿な考えを持っていることも、寝癖がぴょんぴょん跳ねていても気にせず学校に来てしまうことも、変なところで自己肯定感低いことも全部、全部知ってるっスよ」


『……怖っ』




右の脇腹辺りにホクロが二つあるのもね、と追加で言う黄瀬。

もしかしたら私より私のこと知ってるんじゃないかと、少し寒気がしてくる。





「付き合うからって関係が変わるわけじゃない……ただ、名前が変わるだけっスよ。

友達から恋人に。」




あとはキスとかハグとかそれ以上のことも!と雰囲気をぶち壊す黄瀬に思わずクスッと笑ってしまう。





『好き』

「……っ…」


『って言っても黄瀬は私を好きでいてくれる?』

「何当たり前のこと言ってんスか、だって俺の方が……」





“大好きなんスもん”




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設定タグ:黒子のバスケ , 黄瀬涼太 , 海常高校   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - らてさん» とても素敵なコメントありがとうございます!他のメンバーのお話も考えております。ご期待に応えられるか分かりませんが頑張ります!ありがとうございます!! (2023年1月24日 7時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)
らて(プロフ) - とっても面白いしドキドキしました。黄瀬くんも他の黒バスメンバーももっと大好きになりました。素敵な時間をありがとうございました!!!続編や他のメンバーのお話もぜひ見たいです、無理せず頑張ってください、応援してます! (2023年1月8日 0時) (レス) @page47 id: f9f6bd1b23 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みかんさん» そんなこと言ってもらえるなんて嬉しいです( ¨̮ )ありがとうございます!!! (2022年6月24日 8時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 涼太大好き!!!私元々黄瀬君のこそ好きでしたけどこの作品読んでもっと好きになりました!頑張ってください! (2022年6月23日 21時) (レス) id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みかんさん» わー!ありがとうございます!!涼太ぁぁ! (2022年6月22日 23時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年12月4日 22時

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