ー関西の紅一点の物語 IVー (ページ3)

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○ あんな顔、こんな顔ページ3

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無事にフォーメーションも振り付けも頭に叩き込んで、レッスンは終わり。

藤原「 A、もう帰る？」

「帰ろうかなあ、って思ってたとこ。丈くんは？」

藤原「俺も…っていうかこの後全員仕事無いんよ」

「あ、そうなん？」

藤原「おん。でさ、まだ詳しい話っていうか、深堀した話は年下組に出来てないんやけど、Aから話せる？」

頭をガシガシしながら気まずそうに丈くんが聞いてきた。

⋯⋯⋯⋯まだ言ってないんや。

てっきり事務所の人から聞いてたりするんかと思ってた

藤原「ほんまは話そうと思っててんけど、あいつらがもしAが話したくなかったらあれやし、って……」

「なるほど、そういうこと。⋯⋯じゃー、3周年お祝いがてら誰かん家でご飯！どう？」

てことで全員に声をかけて、年下組は親に許可をとって、結局私の家に集まることになった

マネージャーさんに送って貰う道中、長尾とかみっちーは「 Aちゃんの家初めてや！」って楽しそうにしてくれてた

家に着いて、さほど広くない部屋に8人。

まあまあな窮屈さのままご飯会スタート

ご飯はデリバリーで好きな物頼んだ

お茶を注ぎにキッチンに来ると後から大吾が来た

西畑「あ、手伝うで」

「あ、ちょっと……」

私の声は間に合わず、冷蔵庫を開けてお茶を出そうとした大吾の動きが止まったのが分かる。

西畑「 A、」

「なに？」

西畑「最近何食べた？」

「適当に食べてる」

西畑「 ⋯⋯嘘つかんで」

西畑「 A、料理する派やのに冷蔵庫の中身ほとんどないやん。食べてへんのちゃうの？」

数ヶ月前に覚えた料理は事件前までは毎日してた。
どんなに忙しくても料理を作って食べるのが一日の楽しみで、癒しやった。

活動休止してから、外に出るのも少し怖くなって、買い物も行けんまま、一日の食事の量も減って、休止期間中料理はしてへん。

それがバレると思って今日のご飯も手料理じゃなくてデリバリーにした

西畑「 ⋯⋯ごめん、気付けんくて」

「大吾が謝ることちゃうよ」

こんな顔させるって思ったから言わんかった

正直に言ってたらどんな顔したんやろ

そんなことを考えながら、大吾の手からお茶を取って、コップとお茶をみんなの元に持っていった

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