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嬉しそうにあっつあつの鍋をゆっくり持ってきてくれるAちゃん。


「『いただきます!』」


Aちゃんが俺のをよそってくれるから、やっぱり新婚気分になってしまう。


『どうぞ、お先に』


「ありがとう」


一応ね、Aちゃんのことも待つ。


一緒に食べたいからさ。


「んー!うまい!」


『んー!本当だ!おいしー!』


「あったまるー」


顔を見合わせて微笑み合う。


テレビでは芸人さんたちが楽しく話していて


それを見て俺らも笑って、しっかり締めまで鍋を楽しんだ。


「ごちそうさまー。腹一杯だ!」


『ほんと!よく眠れそうです!』


「ね、この部屋で寝るの?他の部屋?寒くない?」


『隣の部屋で寝ます。そっちはヒーターあるんで、お風呂入る前に温めます。じゃないと凍死しちゃう(笑)』


「そうだよね(笑)じゃああっためておいで?俺やっとくから」


『じゃあ暖房つけてきたら、一緒にしたい!だって何だか新婚さんみたいでしょ?』


鍋を片付けながら、ちょっと照れて無邪気に言うAちゃんが


すごく可愛くて、思わず抱きしめた。


「かわいい」


『んっふふ、ありがとぉ。潤もかっこいい』


Aちゃんの腕も俺の背中に触れて、抱きしめてくれた。


「ありがと(笑)」


身体が少し離れると自然と見つめあうから、ゆっくり顔を近づけてキスをする。


可愛いキスだけで終わりたかったけど、出来なくて……


少しずつ深いキスに変わっていく。


「Aちゃん……」


『じゅん……』


キスとキスの間に名前を呼び合って、強く抱きしめ合う。


どうしよう……


止めたくない……


「好きだよ」


『私も好き』


「ふふ、どうしよう、可愛くて離れたくない。泊まっちゃおうかなぁ……?」


勇気を出して探るように言った俺に、驚いた顔で見てきた。


『えっ……?』


「あのっ!変な意味じゃなくてっ……そのぉ、寂しいからさ?初めてデートして離れがたいというか!」


『こんな寒いところで潤が良いなら……いいよ?伯父の服で良いならあるし。歯ブラシも新しいのあるし。ベッドじゃなくてお布団だけど』


「え?!いいの?!」


『えっ?うん。あ、ビール!出せばよかったぁ。伯父のが余ってるから。早く言ってよ』


「え、あー、ごめん」


『じゃあ……お風呂も入れてくるね』


「ぅ、うん……」

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作者名: | 作成日時:2020年12月16日 14時

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