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俺の胸に触れていた、Aちゃんの手を優しく握る。


『うん……』


真剣な眼差しと、その健気な表情に胸が締め付けられた。


何ヶ月かこういうことをしてるわけだけども


その先に進むのは、Aちゃんのことを考えたら出来なくて。


だいぶ慣れてきたのは分かってたんだけど


したいからって俺から言ったところで、Aちゃんの心の準備もあるし。


「じゃあさ?約束しよ」


『約束?』


「うん。痛かったらすぐに言うこと、無理も我慢もしないこと。良い?」


『うん……』


繋がれるとなった瞬間、緊張と嬉しさで俺の心臓が強く大きく脈を打ち始めて


Aちゃんの頬を撫でて、キスをする。


心なしか不安の色が強くなる瞳にも、キスを落とした。


「好きだよ……A」


『はい。私も好きです……』


「好きだから、このままでいいと思ったけど……。好きだから、先に進むよ?」


『はい……』


「約束、ね?」


『約束』


鼻先を触れさせて微笑み合って、またキスをした。


それから深く深くキスをして、頬を撫でて、目の前の大好きなAちゃんを慈しんで。


いつもよりずっと好きが止め処なく溢れた。


「すっげぇ好き……」


『ふふ、はい。私も、すっごい好きっ……!』


「ねぇ……?ちょっとだけいろんなところ、舐めてもいい?」


『うん』


「痛くないように、舐めさせていただきます」


何も言わずに舐めるのは、良くないから、ちゃんと聞いてからね。


Aちゃんを抱きしめてから、胸の先端を舐める。


微かに漏れた吐息に、緊張が混じっているような気がした。


胸より下は舐めたことがなかったけど


緩やかにくびれた腰に初めて舌を這わすと


『あっ……じゅ、んんっ……!』


今までよりずっと甘美に満ちた、吐息を漏らし、俺の名前を呼んだ。


……脳みそが昂奮でじんわりと痺れていく。


「A、好きだよ。可愛い、すっごく可愛い……」


『じゅん、じゅんっ……!』


俺の手を必死に不安そうに探るから、強く握り返した。


「大丈夫。嫌がることは絶対しない」


『はぁ、潤……』


「愛してる……」


『っんん……愛しています……』


握り合った手にキスを一つ、微笑みあって、またキス……。


これ以上不安にならないように、できる限り愛撫を優しく、長く、ゆっくりする。

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作者名: | 作成日時:2020年12月16日 14時

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