40 だってFBIだから 貴女side ページ42
私としては組織に潜入できそうで万々歳なんだけど、透さんは止めるよね。一般人で、しかも高校生設定だもの。
｢透さん、どうしてそんなに私が仲間になるのが嫌なんですか？｣
｢どうしてって、僕の拳銃を見ただろう！？
そういう事をする悪い組織なんだよ。Aさんにはそんな危険な組織には入って欲しくない。｣
｢じゃあ透さんは悪い人なんですね。平気で人を撃つような。｣
｢...そうだよ｣
｢そんな悪い人が、どうして私の事心配してるんですか！！｣
｢...！！｣
先程から口調が荒ぶっている。これが彼の“素”なのかもしれない。
表情からして、まだ諦めていない様子。
...仕方ない。
｢...何をしてる？｣
鞄の中から黒い、トランシーバーのような機械を取り出す。
なるべくこの手段は取りたくなかったけど、背に腹は変えられない。
｢盗聴器発見機｣
｢と、盗聴器？｣
声を潜めて伝えると、彼もそれに倣ってくれる。
さすがにこの情報を外部に漏らすのはまずすぎるからね。
｢よし...その類のものはないみたいね。｣
｢一体なぜ...｣
｢警察庁公安部｣
ゆっくりと口を開いてそう告げる。
彼の目が僅かに動揺した。
｢...！！｣
｢これがあなたの本当の所属でしょう？｣
｢...何言ってるんだい？僕は組織の｣
｢とぼけないで、あなたが警察庁に入るのは目撃されている。それに、トロピカルランドの爆弾を解体したのは、あなたでしょう？｣
｢！？
どうして爆弾騒ぎのことを知っている...｣
｢もう1つの爆弾を解体したのが、私だから。｣
｢な...！？｣
｢私、透さんに守ってもらうほど弱くないの...
私FBIだから。｣
FBIの手帳を見せる。
｢FBI...だと...？｣
ずっと騙しててごめんね。
｢そう。あなたが組織の一員だという情報がはいって、潜入捜査してたの。｣
｢...なるほど？日本で捜査活動をしてるってわけか...｣
すごく嫌そうな顔をしている。
私は、透さんが公安だってわかって嬉しかったよ。
好きになってもいい人だってわかったから。
｢まあまあ。これで組織に入ってもいいよね？｣
もちろん、駄目と言われても入るつもりだけど。
｢...好きにしろ｣
｢...よかった。あなたとは敵対したくないもの。｣
ちょっとだけ心配して欲しかった。なーんてね。
透さんの顔が怖い。いつもの優しい笑顔から想像がつかない程に。
透さんのことあきらめたくない。
恋愛経験はすくないけど、私、頑張れ。
41 ｢大人をからかっちゃダメなんでしょ？｣ 安室side→←39 選択肢 安室side
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零(プロフ) - ギャグじゃない、ぴえんって、ギャグ大好き過ぎて草ギャグ大好きな人、好きです← (2020年5月8日 4時) (
レス) id: 65b70f381b (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - アオさん» お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。ご心配ありがとうございます。作者、生きてます。更新したのでよかったらまた読んでやってくださいませ。 (2019年8月8日 22時) (レス) id: 0b29ddadeb (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - のんのんさん» お返事が遅くなって申し訳ありません。応援ありがとうございます！中々亀さん更新になってしまうのですが...頑張ります！！ (2019年8月8日 22時) (レス) id: 0b29ddadeb (このIDを非表示/違反報告)
アオ - はじめまして。この作品暫く更新されていませんが、大丈夫ですか？ (2018年5月5日 20時) (レス) id: e874f23264 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん - すごくいい話ですね！ 応援してます！ 更新頑張ってください！！ (2017年5月7日 17時) (レス) id: 925f4d298b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ x他1人 | 作成日時：2016年5月5日 17時
