身長が低くても！マフィアでも！！愛すべし！！！！【中原中也】〜Dead Apple〜

林檎14 ページ15

「うっ……」



体の痛みとだるさを感じ、目が覚める




と、視界に入ってくるのはAの寝顔





「は？」




がれきだらけの周りを見渡し、痛む体に鞭打ちながら上半身を起こすと、支えるものが無くなったのかAの体がぐらりと揺れ、俺によっかかった




「終わったのか…」



夥しい量のがれきと悲惨な情景、体の痛みに、Aが負った傷ですべてを察した




規則正しい寝息を立てながら俺の腹に顔をうずめ寝るAに思わず笑みがこぼれる




これは安堵の笑みだろうか、それともほかの何かだろうか…







しばらくしてAの目が覚めた



「んっ……中也ちゃん…？？」

「おう」

「中也ちゃん！？！？」

「なんだよ！！」




俺が返事したのがそんなにおかしかったか？



大いに驚き、ガバッと上半身を勢いよく起こして俺の顔をまじまじと見るA


そしていつものようにギューッと抱きしめてくる((オラ〇とか言わないの



「よかった…」

「おう」

「死んじゃうかと思った…」

「俺ぁしなねぇよ、少なくとも手前が死ぬまでは死んでやらねェ」

「馬鹿…私が死んでも生きるんだよ」

「我儘なガキだな」




今にも泣きそうな顔でそんなことを言われたら、たいていの男は舞い上がっちまうぞ





いやいや、何考えてんだ、俺
落ち着け、俺…目の前にいるこいつぁただの俺の信者だ



しかも狂信者だ


こんな行動の一つや二つにいちいちトギマギしてたららちが明かねェ、そうだろ？俺(((







抱きついてくるこいつの背中をさすりながら一生懸命に気持ちを落ち着かせようとする






「中也ちゃん…」

「んだよ」

「おかえり」

手前はエスパーか…盗聴器でもつけてんのか





俺の言いたいこと先読みしてんじゃねェよ




だが涙交じりの声でそういわれるともう何にも言い返せねぇな



「ただいま、A」






駄目だ


こりゃ、期待しちまうなぁ








そんなことを思いながら俺は静寂が訪れたヨコハマの空を仰いだ








◇




「なにやってるんですか」

「肩貸せや」



澁澤と一戦交えたのだろうか

芥川をみつけ、声をかける




「やっべぇ…正座しすぎて足痺れた…やっぺぇ……」

「愚者め…」



芥川はそういいながらAの足を指でつつく

「ああああああ！！！！やつがれくん！！！！お前一生ゆるさねぇからな！！痛い痛い！！！びりびりする！！！」





なんで俺こいつに惚れたんだろ((





ヨコハマは今日も平和そうです

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