ただ好きでいたいだけ【再会編】 (ページ36)

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#09-2 ページ36

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優太「大学生かぁ、俺バカだから勉強したくねー」

いつの間にか、バイトの休憩はずっと側に居って

ご飯誘われても、きっちり割り勘やし

変に先輩面しない人やったから、自然と俺も心開き出しとって

優太「俺、今週でここ辞める」

廉「え？」

優太「夢があるから、そっちに繋がる仕事したいんだ」

くしゃっと笑うと出来る笑い皺は
彼のチャームポイントと言ってもいいんやないかな

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廉「なら、俺も辞めようかな…」

優太「え、まじ？！」

廉「…優太、居らんの嫌やし」

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優太「今、名前…初めて呼ばれた…」

廉「…二度と呼ばん!!」

そこから意地でも彼のことを「岸さん」と呼んでいた。

すごい壁を感じて嫌がってたけど
俺はこの呼び方がしっくりきてると思うてるよ。

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岸さんのおかげで陰気臭かった毎日も少しづつ変わって

優太「クレープ、やるから友達連れて来い」

廉「え～…」

優太「男の約束だからな!!命掛けろ!!」

廉「人のこと言える？？？」

うまく馴染めなかった学校生活に

優太「めちゃめちゃいい米じゃん」

廉「…昔から好きやったし」

ぎくしゃくした家族との関係も

岸さんのおかげで上手く築けていけて

時間さえあれば、岸さん家に遊びに行って
半同居人のような生活に慣れた頃

優太「…彼女です」

マ「初めまして」

廉「…えらいべっぴんさんですね!!」

優太「やめろよ、口説くなよ」

廉「は～ん、最近ネックレスつけて洒落とるなぁ
思うたら、お揃いってわけねー」

優太「うるせーよ、ばか!」

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